黒衣のお方 ページ48
オオ「ヤチホコは、長きに渡り沙紗羅の木を守護してきた者……。そなた達、そのヤチホコを害したのか？」
民1「……っ」
オオクニヌシの言葉に、民たちは気まずそうに顔を伏せた。
オオ「なぜ、そのようなことを……！そのような話を、なぜ信じる」
民2「お気持ちは分かります。しかし、このままでは天の国は―！」
民1「ヤチホコ様の心の臓があれば、式神を天の国から一掃することができます！」
オオ「誰がそのようなことを！」
民の切羽詰まった声に、オオクニヌシは悲しみもあらわに声を荒らげる。
民1「……黒き御方がおっしゃっていたのです」
オオ「黒き御方？」
怪訝そうに眉を潜め、尋ねるオオクニヌシ。民は小さく頷くと、静かに口を開く。
民1「式神の渦の中にあり、全く襲われることのなかった、黒衣のあの方は……ヤチホコ様の血を浴びることで、式神に襲われなくなったのだと」
民2「血で己を守ることができるなら、心の臓ならば天の国を守ることができる……その男はそう言ったのです！だから、私達は……」
「……どこですか」
民2「え？」
「その黒衣のお方というのは……どこに行ったんですか」
会話の途中で、Aはゆっくりと顔を上げると低い声でそう呟く。そのままつかつかと足音を立てて民の元へ向かうと、近くにいた男の胸ぐらを勢いよく掴んだ。
民3「……っ！」
「黒衣の方がどこに行ったかと聞いているんです！知っているんでしょう！？どこですか！」
太子「おい、A！」
「見ず知らずの人間の言うことを簡単に信じて自国の守り神を傷つけるくらい単純で思考が浅いんですから、そのぐらいすぐ言えるでしょう！さあ、早く答えてください！どこに行ったんです！」
いつもの物静かな雰囲気はどこへ行ったのか、Aは凄い剣幕で民たちに詰め寄る。鋭い目をするAを、綱吉が羽交い締めにして引き離す。
綱吉「落ち着け！」
「なんで止めるんですか！もしかしたらあの黒衣の方は……っ」
綱吉「まだそうと決まった訳じゃないだろ！それにさっきのは言い過ぎだ！一旦頭を冷やせ！」
「……っ！」
綱吉の声に、Aは腕を掴まれたまま目を見開いて彼の顔を見つめる。自分が言った言葉の重さに気がついたのか、ばつが悪そうに下を向いた。
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白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» ご期待に沿えるものかは分かりませんが……( ；∀；)お納めください！ (2017年12月27日 16時) (
レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» ありがとうございます！待ってました！ (2017年12月27日 15時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» 分かるっ！めっちゃ見たい！確信犯物吉くん！なるべく早めにお願いします！←(図々しい) (2017年12月25日 20時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» あと、先日は勝手にパスワードを掛けてしまい申し訳ありませんでした(´；ω；`)こんな奴の作品ですが、よろしければこれからもよろしくお願いしますm(__)m (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» コメントありがとうございます！それ、滅茶苦茶見たい展開です。いつか番外編で実現させます！確信した上で巫女様に抱きつき、晴明さんたちに爽やかな笑顔を向けてほしい。 (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白兎優 | 作成日時：2017年11月22日 16時
