五芒星 ページ41
藍色の夜空に、茜色の光が混じり始める。
Aたちは儀式台の前に並び、明けていく夜を見守っていた。
イナバ「みんな〜位置につけ〜！これでやっと、アマツカミ様を取り戻せるぞ！」
ヤタ「………」
イナバの指示で、晋作、蘭丸、太子、漱石、綱吉の5人が儀式台の上に乗る。ヤタガラスは少し離れた祈殿の柱に寄りかかり、様子をじっと見守っていた。
晋作「これで終わりだ。……きっと、太陽が昇る」
漱石「それって、何かの本の題名みたい。好きだな、その言葉〜」
蘭丸「太陽が昇ったら、国に活気が戻り、信長様もきっとお喜びになる」
太子「騒がしいお前達との旅も、やっと終わりか」
綱吉「わざわざそんなこと言うなんて、太子も寂しいんだろ？」
儀式の前、皆が思い思いの言葉を口にする。
晴明「Aさん、真ん中へ」
「………」
晴明「大丈夫。側にいますよ」
緊張しているのか不安げな目をするA。晴明は優しく笑いかけると、いつもやるように茜色の髪を撫でてやる。Aは息を吐くと小さく頷き、台の上に描かれた五芒陣の中心へと進んだ。
イナバ「よし！行くぞ〜！」
イナバが月に手を合わせると満月から一筋の光が舞い降り、スポットライトのようにAを照らす。一瞬の後、頭の中が美しい詠で満たされていった。
「……この御殿に鎮まります
かけまくもかしこき三貴神の大前に恐み恐み白さく
常に大神たちの広き厚き大御恵を礼び奉る太陽の巫女
ならびに護人大前に参集ひ」
口をつく声は、まるで誰か他の人がAの姿を借りて発しているようで……。
晋作「A……？」
心のままに詠うと、儀式台の上の五芒陣が光を放ち始めた。
太子「これは……？」
五人が空を仰いだ瞬間、五芒星の輝きが天へと昇っていった。
蘭丸「詠が……頭の中に……」
蘭丸がそう呟いた次の瞬間、Aの声に五人の詠が重なった。
蘭丸「吾が心尽くして倦む事なく
此の身努めて怠る事なく」
太子「敬い畏みも仕え奉る状を
平らけく安らけく諾ひ聞食して」
漱石「御国の為忠良なる国民と成さしめ給ひ」
綱吉「天地神理に違ふ事なく
開世に後れしめず 種々の災いなく」
晋作「恙無く愛し給ひ
夜の守日の守海の守に―」
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白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» ご期待に沿えるものかは分かりませんが……( ；∀；)お納めください！ (2017年12月27日 16時) (
レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» ありがとうございます！待ってました！ (2017年12月27日 15時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» 分かるっ！めっちゃ見たい！確信犯物吉くん！なるべく早めにお願いします！←(図々しい) (2017年12月25日 20時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» あと、先日は勝手にパスワードを掛けてしまい申し訳ありませんでした(´；ω；`)こんな奴の作品ですが、よろしければこれからもよろしくお願いしますm(__)m (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» コメントありがとうございます！それ、滅茶苦茶見たい展開です。いつか番外編で実現させます！確信した上で巫女様に抱きつき、晴明さんたちに爽やかな笑顔を向けてほしい。 (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白兎優 | 作成日時：2017年11月22日 16時
