儀式の日取り ページ34
太子「見えん……」
イナバ「まあ、行ってみれば分かるっ！みんなの足なら半日もあれば着けるはずだ〜！」
晴明「そうですか……」
ひたすら山を登り続けなければいけないその半日を想像したのか、晴明が微かに溜め息をつく。思わずAが晴明の方を向くと……。
綱吉「おい、皆！あれ！！」
式神《アアぁあァァぁあアアぁ！！》
綱吉の鋭い声が響くと同時に、鳥居の向こうから式神の大群が近づいてくる。蘭丸は刀を構えると、はっきりとした口調で晋作たちに言葉を掛けた。
蘭丸「皆さん、気をつけてください！」
晋作「言われるまでもねえ！とっとと片づけるぞ！」
「………」
陣を貼る晴明に腕を引かれ、Aは太陽の御玉に手を当て晋作たちの無事を祈る。着物越しに、目映い光が式神の闇を照らし出した……。
………………………………………………………
晋作「式神のヤツ、どこにでも出るんだな」
晋作が最後の一体を切り裂くと、島に爽やかな風が戻ってくる。息を整える晋作たちに、イナバは腕を組ながら得意気に言う。
イナバ「この島は日ノ許の中心に位置するからな。色んなとこから集まって来るのかもしれないな〜」
晋作「なんで得意気なんだよ。ちっとも嬉しくねえわ。式神大発生地域じゃねえかここ」←
イナバ「色んな国の式神が見られて良いだろ〜？」←
晋作「どんな前向き思考だよ。そもそもどこの国の式神かなんて区別つかねえ」←
いつものイナバのノリに、はあ、と溜め息をつく晋作。
漱石「どっちにしてもさ、僕もう式神はこりごりだよ〜」
綱吉「とっとと儀式とやらを始めようぜ。今からやれば、夜には終わるだろ」
蘭丸「ようやくここまで……国のためにも、世界のためにも、早くアマツカミを呼び戻しましょう！」
強い意志の籠った目をする蘭丸の言葉に頷き、Aたちは山頂を目指そうと一歩を踏み出す。だがそこで、ヤタガラスがAたちの行く手を遮る。
ヤタ「待ちなサイ」
太子「なんだ？手短に済ませろ」
ヤタ「今日だと儀式ができまセン」
太子「……は？」
晴明「どういうことですか？」
きっぱりとそう告げたヤタガラスに、皆一様に首を傾げる。
ヤタ「儀式は明け方にしか出来ないんデス。それも、満月の後ノ」
晋作「それを早く言えよ！」
既に数メートル先に進んでいた晋作は、怒鳴りながらもAたちの元へと戻ってくる。ヤタガラスは晋作の声に眉をひそめると、拗ねたようにぷいっと顔を逸らした。
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白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» ご期待に沿えるものかは分かりませんが……( ；∀；)お納めください！ (2017年12月27日 16時) (
レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» ありがとうございます！待ってました！ (2017年12月27日 15時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» 分かるっ！めっちゃ見たい！確信犯物吉くん！なるべく早めにお願いします！←(図々しい) (2017年12月25日 20時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» あと、先日は勝手にパスワードを掛けてしまい申し訳ありませんでした(´；ω；`)こんな奴の作品ですが、よろしければこれからもよろしくお願いしますm(__)m (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» コメントありがとうございます！それ、滅茶苦茶見たい展開です。いつか番外編で実現させます！確信した上で巫女様に抱きつき、晴明さんたちに爽やかな笑顔を向けてほしい。 (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白兎優 | 作成日時：2017年11月22日 16時
