幸運を運ぶ ページ30
晋作「そんじゃ、そろそろ行くか」
漱石「次の国か〜。どんな所だろ〜？」
綱吉「みつ兄、吉宗。行ってくるな！」
家光「やだ綱チャン、今のしゃべり方超カッコいい。益々男らしくなったんじゃないの？行ってらっしゃ〜い」
吉宗「ご帰還をお待ちしています！どうかお気をつけて！」
吉宗と、吉宗の肩を借りて立つ家光が綱吉たちに手を振る。晴明は唇に笑みを浮かべると、Aの肩にそっと手を添えた。
晴明「行きましょうか」
「……はい」
触れる温もりに心地よさを感じて、Aは暖かい目を晴明に向ける。2人が晋作たちの後に続こうとすると、家光はちょいちょいと手招きをして2人を呼び止める。
家光「あ〜、ごめんねお二人サン。ちょっとだけいい？」
「……？」
家光「巫女チャン、ちょ〜っと手ぇ出して。両手で手のひら上にして……そうそう」
家光に言われるがままAが両手を出すと、彼は懐をごそごそと探って刀を取り出す。そして短刀としては少し大きいその刀を手にすると、彼女の両の手に握らせた。
家光「この刀、物吉貞宗って言うんだけどね〜。巫女チャンにア・ゲ・ル♪」
「……え」
Aは目を丸くするが、家光は笑みを浮かべたまま澄んだ若草色の瞳でAを見つめる。
家光「初陣の時に親父に貰った刀でね〜。この刀を差して出陣すると必ず勝てたから、幸運を運ぶ刀って言われてるの。大事にしてね〜」
「頂けませんよ！」
家光「なんで〜？巫女チャンが物吉持ち歩きやすいように、わざわざ服まで揃えたのに」
不満げに眉を寄せると、Aの服に人指し指を向ける。
淡い茜色の着物に、黒い袴。腰には明るい色のビーズがついた金糸と共に赤い布が巻かれ、足元ではシンプルなブーツが軽やかなリズムを刻んでいる。
新雪のような白に金の刺繍がされた長い羽織を着用しており、胸の前では羽織に繋がった紅の紐が結んである。
元々着ていたパーカーが肩を斬られた際に破れてしまったので、家光が用意してくれたのだ。袴に刀を通す裂け目があったので少し不思議には思っていたが、まさか刀を貰うことになるとは夢にも思わなかった。
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白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» ご期待に沿えるものかは分かりませんが……( ；∀；)お納めください！ (2017年12月27日 16時) (
レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» ありがとうございます！待ってました！ (2017年12月27日 15時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» 分かるっ！めっちゃ見たい！確信犯物吉くん！なるべく早めにお願いします！←(図々しい) (2017年12月25日 20時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» あと、先日は勝手にパスワードを掛けてしまい申し訳ありませんでした(´；ω；`)こんな奴の作品ですが、よろしければこれからもよろしくお願いしますm(__)m (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» コメントありがとうございます！それ、滅茶苦茶見たい展開です。いつか番外編で実現させます！確信した上で巫女様に抱きつき、晴明さんたちに爽やかな笑顔を向けてほしい。 (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白兎優 | 作成日時：2017年11月22日 16時
