心の声 ページ14
吉宗「……出来なかった。何にも出来なかった。傷つけて、たくさんの人に迷惑をかけて……！」
綱吉「吉宗」
(あああ……。もう空気読まずに起きた方がいいんでしょうか！？このまま寝てる振りをしていても仕方ありませんし！)←
吉宗の様子に激しく動揺しつつも、意を決してAは体を起こそうとする。だがそこで、家光や綱吉が吉宗に言葉を掛けているのが聞こえてきた。
綱吉「そんな強く人を助けたいって思えるってことは、お前は強いんだ。俺とみつ兄はいつもその強さに支えられてるから、だから頑張れるんだぞ」
吉宗「………っ」
家光「ヨッシー、取り敢えず一旦甘いもの食べて落ち着きなよ〜」
(綱吉さん家光さん……。ありがとうございます)←
心の底からの感謝を述べ、布団の中で見えないようにそっと合掌をする。
(本当に迷惑をかけたのは……私の方ですよ。“札使いとして邪気に憑かれかけている人を放っておくわけにはいかない”なんて言っておきながら、結局邪気さえ満足に祓えませんでしたし……。家光さんに怪我をさせてしまいましたし、廊下汚しましたし、それに晴明の着物も……)
情けないなぁ、やっぱり私は要らない子……なのかも、しれないなぁ。
痛々しい過去の記憶から無意識に自分の存在価値を考えてしまうようで、どうしてもそんな風に気落ちしてしまう。つい先ほどまで亡き兄と対峙していたことも、元凶の一つとして挙げられるだろう。
太子「怪我人のいる部屋に長居は無用だ。行くぞ」
綱吉「そうだな。……吉宗、もう平気か？」
吉宗「う……。はい」
Aが自分の価値について考えているうちに、太子たちは先に出ていった晋作の後を追うようにAのいる部屋を去っていく。
晴明「………」
その中で、晴明はただ一人微動だにせず横たわるAの姿を見つめる。自身の破れた着物の裾にチラリと視線を向けると、ちょうど隣を立った蘭丸に声を掛けた。
晴明「蘭丸君、私はもう少しAさんの様子を看てから行きますね」
家光「……」
蘭丸「晴明殿……。ですが……」
既に部屋を後にした太子を振り返り、言い淀む蘭丸。しかし晴明の酷く真っ直ぐな瞳を見て言葉を飲み込むと、小さく頷いて微笑みかけた。
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白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» ご期待に沿えるものかは分かりませんが……( ；∀；)お納めください！ (2017年12月27日 16時) (
レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» ありがとうございます！待ってました！ (2017年12月27日 15時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
八咫烏(プロフ) - 白兎優さん» 分かるっ！めっちゃ見たい！確信犯物吉くん！なるべく早めにお願いします！←(図々しい) (2017年12月25日 20時) (レス) id: af2272c6ba (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» あと、先日は勝手にパスワードを掛けてしまい申し訳ありませんでした(´；ω；`)こんな奴の作品ですが、よろしければこれからもよろしくお願いしますm(__)m (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
白兎優(プロフ) - 八咫烏さん» コメントありがとうございます！それ、滅茶苦茶見たい展開です。いつか番外編で実現させます！確信した上で巫女様に抱きつき、晴明さんたちに爽やかな笑顔を向けてほしい。 (2017年12月25日 20時) (レス) id: 87319c2df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白兎優 | 作成日時：2017年11月22日 16時
