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A「美味しい。
こんな風に暖房が効いた部屋で飲むと、冷たさが際立っていいね」
有岡「まだまだ冬だもんな、寒さが」
A「スパークリングワインに豚丼って、メニューをもっと考えればよかったな」
有岡「別にいいじゃん。
美味いよ。
今日は、みそ汁の中は何が入ってるのかなー」
有岡は、色々入ってる具を楽しみにしてるっぽい。
だから、一つだけ突拍子もない具を入れる事にしてる。
有岡「え、何これ。
豆腐かと思ってたんだけど」
A「ふふっ、長芋すりおろした」
有岡「えっ!!!」
A「白菜とかぶとかぶの葉っぱとトロロと油揚げと玉ねぎ。
大丈夫、レシピに載ってたんだから」
有岡「いや、すりおろすんなら、丼ぶりの方じゃね？」
A「丼ぶりは半熟卵乗せたじゃん！
何、文句あるの？」
有岡「いや、ないです……」
A「ふふっ」
もちろんその後は、美味い美味いってもりもり食べてくれて。
まだまだレシピ頼りの料理を、褒めてくれた。
お互いの入社式の話、会社の雰囲気とか新人研修の事を聞いた。
有岡が洗い物をするというので、隣りでお皿を拭きながら、今日の入社式の話の続きを聞いた。
A「女の子は何人くらいいるの？」
有岡「えっ、30人中10人くらい？」
A「競争率高いじゃん」
有岡「俺には関係ねえけどな」
私の顔を覗きこんで、呆れた顔と怒った顔の中間みたいな表情を見せた。
A「うん……
なんで千葉から来たのかとか聞かれないの？」
有岡「聞かれた。
俺さ、面接の時も聞かれたんだけど、『好きな子追いかけてきた』って答えたの」
A「えっ！ストーカー気質有りって思われないの？」
有岡「知らねえよ、内定貰ったんだし。
でさ、今日もそう答えたら、ヒューヒュー言われたんだよね」
A「女子には彼女いますアピール出来たんだ」
有岡「まだ彼女じゃないけど、自分は彼女の自覚あるんならよかった」
A「い、いやっ、そうじゃないけど……」
有岡「ふふっ、嘘だよ。
イジメたかっただけ」
A「ねえ、今日、なんか意地悪じゃない？
いつも、もっと優しいのに」
有岡「そんな気分なの。
全然返事くれないしさ」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2019年6月20日 23時
