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有岡母「それなんだけどね、親がこんな事言うのもどうかと思うんだけど。

  大貴に好意を寄せてる女子の嫉妬みたいなのね。

  夏休み頃から、昔みたいに仲良くしてるのがイヤッて思ってる人がいるみたいで」





有岡父「そんな事で、Aちゃんを傷つけるなんて、ありえないんですけど」





有岡「俺・・・ちゃんとみんなに言ったから。

  俺ら、幼馴染だから、昔から仲良くしてて。

  だから勘違いさせてるかもだけど、ただの幼馴染だから、それ以上でもそれ以下でもないからって」









有岡が言った事は、今まで私が言ってきた事で。

正解なんだけど。












胸が苦しくなった。

有岡に壁を作られた気がして。

好きって言ってくれた事は、もうなかったことになってる。






母「そうなのよね。

  勘違いが解ければいいけど、大丈夫かしら」







お母さん・・・・






有岡父「そこらへんは、ちゃんと大貴にやらせますんで」





有岡母「必要があれば、学校にも連絡します」





母「・・・わかりました。

  よろしくお願いします」






有岡母「Aちゃん、ホントにごめんね。

  これからも大貴と仲良くしてね」







A「・・・はい」






おばさんが、お詫びだと言って、多分お菓子が入ってるような箱をお母さんに渡した。


一度断ったけど、受け取るみたいだ。





有岡父「夜分遅く、お邪魔しました」





そう言って、有岡の腕をつかみ玄関を出ようとした時に、おじさんの腕を払った。





有岡「ちょっと、二人で話したい事あるから、先に帰ってて」





有岡母「え、ちょっと・・」





靴を脱ぎ、私の指を軽くつかみ、二階への階段をのぼり始めた。


有岡に引っ張られながらのぼっていく。


途中で何度も振り返って、私の様子を見ていた。





二階に着いた時には、私たちに視線はなく、

玄関で、また挨拶をしてるのが聞こえた。






勝手知ったる私の部屋のドアを開け、有岡が先に入った。


私が電気をつけると、急にまぶしくなって、二人で目を合わせて目をショボショボさせた。






A「何、話って」






有岡「ホントごめん。

  痛かったよな。

  なあ、傷、見せて。

  どのくらい傷ついちゃったか、知っておきたい」






A「え・・今はまだ汚いし、人に見せるもんじゃない」





有岡「分かってる」






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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年8月29日 23時

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