22 雪 ページ22
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あぁ、ひと言多かった・・・
そして、性格悪すぎ。
でも、一口も食べない有岡の方が、もっとひどいじゃん。
結局、親二人が味見をして、感想言い合ってる。
それを有岡に伝えようっての?
最低だよな。
まだ貴久くんの分がないから、また増えるんでしょ?
貴久くんは高校生だから、もっとちゃんとしたやつだといいな・・・
って、期待してる私も、ホントしょうもない。
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バレンタインデーに、有岡が変な事言ったやつは、忘れる事にした。
だって、考えれば考えるほど、何言ってるか分からなくなるから。
次の日、いきなり怒られたんだけど。
有岡「なんでポストに入れるんだよ。
バリバリに割れてたじゃんか。
それにラッピングが雑!
あんな風にペンで書くやつ、いるかよ」
A「・・・・で、食べた?」
有岡「え、食べたけど」
A「そんな文句言うのに食べたんだ。
よく分かんない」
私の含みのある言い方で察したみたいで、慌ててる。
私の腕に自分の腕を絡ませ、耳元に有岡の息を感じた。
有岡「ぜってー言うなよ」
ちょっ、彩ちゃんが見てるって。
A「分かってるって」
有岡を押しのけ、席に着いた。
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有岡って、もっと女の子を大切にすると思ってたのに、ショック。
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その数日後、夜、雪が降りだした。
嬉しくて、自分の部屋の窓を開けた。
有岡「A!降ってきたな」
やっぱり有岡も見てたか。
A「うん!」
有岡「ちょっと、電話するから」
A「え・・・」
ひょっこり出してた顔を引っ込めて、窓を閉めてしまった。
電話?
え?え?え?
そんな事思ってたら、うちの電話が鳴った。
お母さんが出る前に、出ないと。
二階の廊下にある子機を取り、「もしもし・・・」って小さく言った。
有岡『あ、大貴だけど』
A『うん、どうしたの?』
ここまで話して、有岡と電話するの初めてかもって思って。
自分の事、『大貴』って言うのが違和感があったし。
この会話をお母さんたちに聞かれたくなくて、自分の部屋に入った。
有岡『あのさ、今度買い物付き合って欲しいんだけど』
A『え?何買いに行くの?』
有岡『ホワイトデーのやつ。
女子って何が欲しいのか分かんねえし』
A『あぁ、彩ちゃんの?』
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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年8月29日 23時