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大貴が新生児室を案内してるみたいだった。
実は、ここから出てないので、新生児室がどこなのか知らない。
私も会いたいなーと思う反面、薬で寝てしまいたいと思う気持ちもあって、子供を産んだというのに、最低な母親だなってまた思ってしまった。
看護師「どうですか？痛み止め入れときます？」
A「はい。あの、今、何時ですか？」
看護師「13時過ぎですけど」
時間が進んでいるとホッとする。
看護師「旦那さん、献身的な看病ですね？」
A「え・・・」
看護師「顔の汗を拭いたり、足の指のマッサージをしたり、腰をさすったり、一生懸命やってて。
そういう旦那さんって、一年に一人、いるかいないかだと思いますよ」
A「そうなんですね、気がつかなかったな」
看護師「背中に針が入ってるから、腰をさするのが怖いみたいでしたけど。
でも、熱があるのわかるみたいで、すごく心配そうでした」
A「そうですか」
看護師「病衣、着替えます？
体拭きますね」
そう言って、いったん病室から出て行った。
すぐにカーテンが揺れ、大貴が入ってきた。
有岡「みんな、帰った」
A「うん・・・ご飯、食べた？」
ベッド脇の椅子に座りながら
有岡「ここのコンビニで買って、ロビーで食ったから大丈夫。
ってかさ、俺の心配とかいらねえかんな。
自分は、熱があるんだから、自分の事を考えてろって」
大貴の手が、私のおでこを触った。
ちょっと難しい顔をして、頭をなでてきた。
看護師「失礼します」
A「はい」
看護師「体をこのタオルで拭いて、これに着替えましょう。
えっと、旦那さんは・・・」
A「出てて・・・」
有岡「見学します」
ぷっ
看護師さんに笑われた。
看護師「じゃあ、奥さんが頑張ってる姿、見守っててくださいね」
すごく恥かしい・・
いつもお風呂に一緒に入ってるけど、きっと体中がひどい事になってると思うから。
お腹の傷以外に、背中の針のとこ、悪露(おろ)もあるから、オムツみたいなのしてるし、見るに堪えないと思う。
起き上がれないから、寝たまま、あっち向いたりこっちむいたりして、体拭き、パット交換、最後に新しい病衣に着替えさせてもらって、少しさっぱりした。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2018年5月14日 22時
