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私のおでこ辺りにある、大ちゃんの口から、小さな声で「あっ・・・」と漏れた。
そして、また体を離されて、私と目を合わせた。
大貴「それは、もう絶対ない。
あの日から今まで、一度もなかった。
だから、それは信じて欲しい」
A「あの日から、いっぱい彼女がいた事も、ちょっと不安要素なの」
大貴「それは、半分、Aのせいだから。
やけくそってやつ」
A「そっか・・・
ホントに信じて大丈夫？」
大貴「絶対、大丈夫・・・信じて」
A「あのね、本当は、これで良かったのかって思う事、何度もあったの」
急に、大ちゃんを責めるような質問をやめたので、ビックリしていた。
そしてまた、私を抱きしめた。
大貴「うん・・・それで？」
A「でも、毎日忙しくて、生きるのに必死で。
それでも、ダイキの成長が楽しみで、大ちゃんを思い出したりして、それなりに幸せに生きてた」
大貴「うん、そうだね」
A「それより幸せになれる？」
大貴「なれるよ。
絶対なれる」
A「じゃあ、私の心を解放してみようかな・・・」
大貴「うん、してみて！
言いたい事、ちゃんと言って、俺にもっと甘えてみて」
A「うん・・・そうかもね。
ワガママな性格、やめたいって思ってた。
自分勝手にするくせに、そのあと反省して、不安になって。
そういう時、ちゃんと大ちゃんが正してくれる？」
大貴「おぉ・・・正すよ」
A「じゃあ、大ちゃんに私の人生、まかせる・・・」
大ちゃんの胸辺りから、大ちゃんを見上げた。
クリクリした大きな目が、もっと大きくなって
大貴「マジで？！いいの？」
A「でも、やらないといけない事、いっぱいあるよ・・・
それでも、大丈夫？」
大貴「あの時の辛さに比べたら、全然大丈夫だって」
A「両方の親から許可が出るまで、ダイキには父親だって言わないで欲しい。
もし、どっちかに反対されたら、ダイキ、可哀想だから」
大貴「そうなんないように、頑張るから。
そうじゃないと、こっちの大貴だって可哀想だろ」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年11月5日 12時
