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A「さあ、誰のでしょう・・」
大貴「誰のだよ！」
A「自分が、ライターあるか聞いたんじゃん」
大貴「例えだろ！火をつけるやつの！
何で怒ってんだよ！」
ダイキが、私達の顔を順番に見ている。
ダイキ「けんかは、なしよ！
ゆうやの！」
ダイキ・・・・
大貴「ごめん、ダイキ。
雄也さんのか。
ママが意地悪するからさー」
ダイキ「早く、フーするの！」
大貴「ほら、ママも席について！」
A「大ちゃんに、ママって呼ばれたくない！」
イスに座りながら、ワガママを並べた。
なんとなく、誕生日だから許されるかと思って。
大貴「あ、ごめん・・・
ちゃんと名前で呼ぶわ。
ごめんね・・・」
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やっぱり大ちゃんは優しい・・
きっと、ホントに反省してる。
大貴「じゃあ、ハッピーバースデーの歌、歌おう！」
せーのって、ダイキのたどたどしい歌と一緒に、二人で歌ってくれて。
最後の名前を呼ぶところで、ダイキは「ママ」、大ちゃんは「A」って合わなくて。
それが微笑ましくて、笑っちゃって。
大貴「やっと、笑った。
A、お誕生日おめでとう。
こうやって、ちゃんとお祝い出来て嬉しいよ」
え・・・
私が嬉しいのに、大ちゃんが嬉しいって・・・
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あっ・・・
最初で最後かと思ってた、あの時の誕生日。
トモから貰ったネックレスに、嫉妬してた大ちゃん。
可愛い、ピンクのお花のアレンジメントをくれたんだよね。
涙が出そうになってたら、左斜め下で「うーうー」って言ってる声がする。
ダイキが、口をとがらせて、ロウソクを消そうとしていた。
A「やだ・・
とがらせた口が、大ちゃんそっくり！」
大貴「ちょっと、ダイキ・・・
フーだよ。こうやって、口から風が出てくるの」
そう言って、ダイキの前髪を、フーッてふいた。
ダイキは、目をパチクリさせてから、もう一度口をとがらせて、今度はフーッて声を出したら、一本消えた。
A「あ！出来た！
すごい！」
ダイキ「できた！」
大貴「よし！ロウが垂れて来ちゃってるから、急いで消そう！」
そこからは、三人でフーッて言いながら、八本のロウソクを消した。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年11月5日 12時
