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湯船にゆったりつかり、目を閉じた。



途中で「ママ!」って来るかなと思ったけど、ちゃんと大ちゃんと二人で過ごせてるみたいだ。




脱衣所で着替えていても、部屋の方が静かで。

もう、寝ちゃったんだって思って、寝室をそっと開けてみたけど、二人はいなかった。




ん?どこにいるんだ?





リビングにもいなくて、ダイニングテーブルにふと視線を送ると、メモに「ドライブしてきます」と書いてあった。



今は9時ちょっと前・・・


出掛けて20分くらいたつのかな。



チャイルドシート・・・







ドライヤーをしたり、明日のご飯の準備をして待っていると、玄関のドアノブがガチャッと鳴った。




大ちゃんの顔が少し見えたので、そっとドアを開けると、ダイキが大ちゃんに抱えられてスースーと寝息を立てていた。




大貴「寝ちゃった・・・」





A「すごいね、寝かしつけまで出来るなんて」





二人とも、ひそひそ声で話した。


ダイキを寝室に連れて行き、ベビー布団に寝かせようとしたら、





大貴「ねえ、布団の並べ方、これなの?」





真ん中にダイキで、それを挟むように、大人の布団を敷いた。





A「ダメ?」






納得してないようだけど、ダイキが重くなってきたようで、ベビー布団の上に置いた。






大貴「Aが、真ん中がいい・・・」





そんな事も、今後は言ってくれなくなるかもだから、






A「布団の位置、大ちゃんが並べ替えてくれたらいいよ」





大貴「おっ、よしっ、じゃあそうする」





ダイキが起きないように、そっとそっと動かし始めたので、私はリビングに移動した。





すぐに戻ってきた大ちゃんは、また冷蔵庫を開け、麦茶を飲んでいる。




ソファーから、少しトーンを下げて話しかけた。





A「ごめんね、麦茶しかなくて」





大貴「ううん、美味いからいいよ」





A「今度、ビールとか用意しとくね。

  もう、お酒飲んでるでしょ?」





大貴「あぁ、Aの手紙みっけたあと、ショックで飲むようになったかな。

  それまで、飲まなかったんだけどね。

  そうだ!」




そう言って、自分のバッグの中をゴソゴソとあさっている。





大貴「これ、受け取って」





A「何?」





大貴「とりあえずの生活費。

  あと、俺のメシ代と光熱費」





中をのぞくと10万円入っていた。





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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時

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