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剣持side




あ「ミュート…っと
いやぁ楽しみだね!」





ニコニコとパソコンの画面を見るAだが



やっぱり配信を始めてから
…正確には社長の初配信が始まってから様子がおかしい気がする



最初はそれこそ同じ次元で初めて出来た推しの初配信だから
興奮仕切ってるんだと思っていたけど





僅かに興奮とは別の感情が混じってるように僕には感じるし


クーラーの効いたこの部屋で若干汗をかいている
暑いのかと思って配信中に無言でリモコンを差し出したけど
首を振られたから暑くて汗かいてる訳じゃないんだろうし

そもそもこいつ寒がりだから暑がること真夏の昼間とかじゃなきゃそうないし



何より、推しではしゃいでるだけなら安心感を得るために
そんなにネックレス握りこんだりしないだろ





剣「お前、さっきからどうした?」



あ「ん〜
…なぁんだろうね…興奮してるだけと思ってたけど
…やっぱり変?」





あはは、と目を逸らして苦笑いされた



変じゃなきゃこんな事聞かない
そう僕がピシャリと言い返すと共に



社長のPVが流れ始めた











『正気とその崖下 潜熱の彼岸
渇望の夕暮れ
全てを、その内に』




あ「…………っ!??
ぇ、…………ヒュッ…!?」



剣「A?
おい…?おい!!?」






歌声を少し聴くと

Aは大きく動揺を見せ、バッとパソコンから距離を取った


しかし距離を取ったところで
ペタリと座り込んでしまう



急いで駆け寄ると過呼吸を起こしていた






剣「落ち着け、大丈夫だから!」



あ「ぁ…ッヒュ……とっ………ッケホ…!」



剣「無理にしゃべらない」






呼吸を促そうと手を伸ばすと
その手を取られた




一瞬拒絶かと思ったが

今も尚片手で握ったままのネックレスと同様に
僕の手を強い力で握りこんだ



外では常に手袋をつけている彼女だが
家ということもあり今は素手だ

ひんやりとした低い体温が伝わってくる



こいつが自ら触れてくる珍しい行動に更に目を見開く
けれど僕が驚いてる場合じゃない





剣「ゆっくり
吸って…焦るな、大丈夫
上手いですよ…そうゆっくり吐いて…うん」





握られた手を握り返しながら
もう片手で彼女の背中をさすって
なるべく穏やかなトーンで声をかけ続けた

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影星(プロフ) - 瑞稀さん» ここまでまぁまぁ長かったのに…!ありがとうございます!dの紫はこれからもたまーに登場するのでお楽しみにw (5月15日 23時) (レス) id: 6455e224ba (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました!dの方は最推しが紫で24は推しなのですが紫色はロリk・・・最高に面白かったです! (5月10日 20時) (レス) @page42 id: 3f4ee46d03 (このIDを非表示/違反報告)
影星(プロフ) - まつさん» コメントありがとうございます!いやぁshp君の存在を知ってから出したい!と思ってたんですw本当に気まぐれ更新ですがよろしくお願いしますm(*_ _)m (2023年2月5日 22時) (レス) id: 6455e224ba (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - いつも影ながら楽しく読ませてもらってます!2人の紫が揃って笑みが止まりません!wこれからも影星さんのペースで活動頑張ってください! (2023年2月5日 18時) (レス) @page13 id: 9458c4ac53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:影星 | 作成日時:2023年2月5日 4時

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