21話 ページ22
普段通りのほほんと人と関わっている終夜だが、内心疲れがとれておらず危険極まりない状態である。
しかし、それを表に出さないところは流石の一言に尽きる。それが逆に次々に任務を与えられる原因だとも言えるのだが……。
おそらく、カカシあたりであれば終夜の疲労に気づけたのだろうがタイミングが悪く会うことはなかった。
既に敵地に潜入を終えようとしている終夜は、自分のやっていることに違和感を覚える。
初めは機密情報の奪回のための色任務、次は情報の奪取。それらを続けた後、何故か今は敵地潜入をしていた。
しかも今回は情報がなかなか手に入らず、半年ぶりに里に帰るところだった。
そのせいで気を抜いてしまったのか、運悪く敵の罠に嵌ってしまう。
大人数の忍に囲まれ、多勢に無勢とはまさにこのことだった。しかし、こんなところで足止めをくらっている場合ではない。早く情報を届けなければ。既に任務の受け取りから半年が経っているのだから。
少し後ずさり敵が全員目に入る位置まで移動する。夢幻眼を使うつもりだった。
ゆっくりと瞬きをし、目を開く。
敵が倒れたのを確認して、終夜も耐えきれずに膝をついた。
流石に大人数相手に使っただけがある。頬を伝う血涙は昔と比較にならない程多く、痛みで目を開くことすら困難だった。
カカシのように額当てで左目を隠すと立ち上がろうとする。
その時、背後から声が聞こえた。
「逃さねぇ!!」
聞こえると同時に何かが背中に刺さった。
避けられなかったのは、敵を倒したという安堵と夢幻眼の後遺症のせいだろう。
『げほっ……』
終夜の口から出たのは悲鳴なんてものではなく、ただの赤黒い液体だった。
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くろ(プロフ) - 一応、題名だけ載せさせていただきます!「【NARUTO】【男主】軽薄な忍─続─」です。18歳以上でしたら、見てくださると嬉しいです! (2017年6月4日 16時) (レス) id: 9ac8b3a805 (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - なぁゆさん» 初めまして! コメントありがとうございます! この小説の続きはあるのですが、内容的にフラグがたっていますので、自力で探していただく形になっております。申し訳ありません。 (2017年6月4日 16時) (レス) id: 9ac8b3a805 (このIDを非表示/違反報告)
なぁゆ - 初めまして!とても面白い小説でした!!楽しく読ませてもらいました^^* 続きとかないんですかね?主人公とカカシのその後の展開がみたいです。 (2017年6月4日 14時) (レス) id: 02b0c2b0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろ | 作成日時:2017年5月20日 21時