好みじゃないんでお引き取りください

避難所 ページ28

避難所にて、事が収まるのを待つ



当たりを見渡せば、不安そうな人ばかり。


皆、思い出している。4年前のあの地獄を





(今回はボーダーもいる。戦力だって4年前の何倍もようしている)


ここは地下だし、外の様子はわからない。

私の目だって万能じゃない。



外の様子まではわからなかった。



スマホで時間を確認する。


(4時前…もう4時間経ってるのか)




«市民の皆様にボーダーからご連絡があります»


『…！』



«この度の近界民大規模侵攻は、ボーダー隊員の活躍により、脅威を退けることに成功致しまきた。避難所にいる方は、避難所職員の指示に従ってください。
また、損害賠償等の手続き、説明は後日会見を致します。

緊急時です。皆様の御協力をお願い致します»



『…助かった……』
｢助かったのか？｣
｢近界民に勝ったのか……？｣
｢ボーダーのおかげだ！！｣



一気にザワつく避難所

不安げだった人々の顔が笑顔になっている。




ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ

ポケットに震えるスマホ
蒼也くんからの電話だった。

『…！もしもし？蒼也くん？』

｢A！無事か？今どこだ？｣

『六頴館近くの避難所。私は無事だよ』

｢こっちが落ち着いたら迎えに行く。もう少し待っててくれ｣

『うん！』



蒼也くんも無事…

その他にも、ボーダー隊員の友達からLIMEが来ており、“自分は大丈夫”という主のメッセージが来ていた。



(皆も無事か……良かった…)

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