第二七夜。 ページ14
「疲れた… 変な仕事させられるし…」
「お帰りなさいませ、遠矢様。実は、遠矢様をお待ちしていらっしゃる方が…」
「んー…今は…… 「莉磨」！」
「ただいま」
「…支葵 …今までなにしてたの」
「ちょっとね… ねえ莉磨、それよりさ…俺すごく腹減ってるんだ…」
「…ねえ支葵、その目…どうしたの」
「……ちょっとね…」
『こんな所で、おイタはダメだよ千里。
それより、ほら… いろいろ用事を済ませないと』
･
「A、なんで邪魔した？」
『…学園内での、吸血行為は禁止されているのと…… 莉磨に手を出してほしくないので』
「ふーん… じゃあ、Aの血頂戴よ」
『他の生徒… 特に普通科に手を出さなけれ…ｯ!!』
「……Aの血、意外といけるね」
『そうですか…』
「それじゃあ、偽りの後継者くんに… 枢に会いに行こうか」
･･･
「甥と呼ぶには、怖気の走るお前に……
最後に会ったのは、10年と少し前だったか…
痛かったよ、枢。
あの日… お前に姿が無くなるまで砕かれた躯―――――
形を取り戻すまで回復するのに、十年かかったよ。いや…ここはそれでも滅びない、純血種の生命力に感謝すべきだな。
十年の間に色々あったようだが… ああ、そういえば。
許嫁だった閑が消えてくれて正直、気が楽になったよ。
『……』
「……良かった… 相変わらずで安心したした、伯父様…
僕が貴方を殺,す時 なんのためらいも抱く必要のない相手で―――――」
ﾋﾞｼ ﾊﾞｷﾊﾞｷﾊﾞｷ
『枢』 ﾋﾟﾀ
『ごめん、千里は傷つけさせない。
この子はこれ以上、君たちの争いの犠牲にさせない』
「それは… 君が元老院側につくととっていいのかな…」
『そう思ってくれていいよ…』
「心配するな、枢は本気じゃない。この借り物の躯を壊したところで意味はないからな」
『そうは思えないんです、枢の場合…』
「どちらでもいいよ…
完全に復活するために必要なものさえ、手に入れられれば―――
あの子は… まどろみから目を覚ましたか？
幸せな夢が悪夢に変わって、放っておけばその凶暴な牙が、内側からあの子を壊し始める頃だ………」
「…李土
お前のような汚れたものが、彼女に触れるのとが叶うと思うな――――」
『枢……』
･
「…優姫もう…いいよ
一度… 目を覚まそう… 君が壊れてしまう前に……」
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梨沙(プロフ) - ヴァンパイア騎士好きなので続きが楽しみです！更新待ってます！！ (2019年11月28日 3時) (
レス) id: c5b5bf1a65 (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - 続きがすごく気になります！ (2019年7月1日 23時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く続きが気になります。応援してます！！ (2019年6月25日 7時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：696 | 作成日時：2019年6月20日 2時
