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呪術は何の為に ページ8

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『強い人が生き残り、弱い人は死んでいきます』


単純なんですよ。この世界は…

規則正しい寝息を立てる五条悟を横目にそう言った。



すると



「''弱者生存'' それがあるべき社会の姿さ」


『…』


「Aは呪術が何の為にあると思う?」


…何故って…それは…



『…自分を守る為です』


術式のおかげで私は…生き延びてこれたのだ。

それに、この力で誰かを救いたいと思った事もなければ
救ったこともない。


自分を守る為に身に付けた生きる術…ただそれだけ。



「Aにとって大切な人は?」


『……いません…親も居なければ親族もいません』




「なら、これからだね」


『え?』


「弱気を助け、強気を挫く…呪術は非術師を守るためにある。」



『…』


非術師の事なんて…考えたこと無かった

暗殺の対象はほとんどが非術師だ。
守るべき力で私は彼らを殺めている


『…』

なんだか、胸がチクリと傷んだ。



「これは非術師に限ったことじゃない。勿論、術師であっても
大切な人を守りたいのなら呪術を屈指するべきだ」



……大切な人…



「私の言いたい事が分かったかな?」

首を傾げる夏油さん。



『…』


なんて言えばいいのか分からず口をもごもごさせていると



「いいんだよ、今はまだ分からなくって」

と、私の頭を撫でた。


『…』




「きっと…この先、Aにとって救いたいと思えるような…
大切な人が見つかると分かるよ」



『……大切な人…』



それが出来たら…私は何か変わるのだろうか

生き方が…考え方が…



そう、思っていた時。











「…ん………」


耳元で聞こえた小さな声。

視線を移せば長い睫毛がピクっとし、ゆっくり目が開かれる



「おはよう悟。よく寝てたね」


「…」


私にもたれたままボーッとしていた彼だったが



「ッは、? 近!」


『…』


私を見るなり距離を取った。


「悟がAにもたれて寝てたんだろう」


「…」


文句も言えないでしょう。その通りなのだから。

暫く気に食わなさそうに私を見つめていた五条悟だったが







「その眼帯、取らねーの?」

と言われた。
彼の座る位置からして眼帯が目に付くのだろう



『ええ、取りませんよ。』


「いいだろ。減るもんじゃねぇし」








『貴方のように綺麗な目じゃないですから…』


なんて言った


「……」


「ははっ、悟チョッロ」



無言で顔を赤くしている彼と、横で夏油さんは笑っていた

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設定タグ:五条悟 , 呪術廻戦 , 夏油傑
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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時

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