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感情・感覚の欠落 ページ6

'



「君なら…避けれただろう」


『ええ、そうですね』


「どうして避けなかった」


『…別に…どのくらいの痛みかなって…興味です』



「ッ…」



『痛みを知ってこそ、人は強くなれるんですよ』


そう、叩き込まれてきた。だから何も怖くない

あれぐらいのこと、なんてことないのだ



『本体…祓えたようですね。良かったです』

消えた人形がそう物語っており、

何事もなかったように夏油さんの横を通り過ぎようとした

しかし、腕を捕まれ阻まれる。



『…何でしょう』



「怖くないのかい、死ぬ事が」


『はい。何も思いません。
死ぬのも殺すのも、私にとっては何も』




「っ……」


そのまま、両肩を掴まれる。



そして



「……君はもっと自分を大切にした方がいい」


先程と違う声音。怒ってない…むしろ、弱々しい




『……』




どうして…貴方がそんな顔をしているのでしょう



『目の前で死なれたら困りますか』

「あぁ、困るね。」


『なら、目の前で死なないよう善処します』


「やめてくれ、そんな話は……Aが死んだら皆悲しむよ」



『……』



私が死んだら…?貴方達が悲しむの?何故?



「ははっ、どうして?って顔してるね。」

笑う夏油さん



『…』


「感情と感覚の…全般的欠如ってとこかな?」


掴まれていた両肩は離され






「まぁいい、これからゆっくりでいい。

……高専で知っていけばいいさ」



伸ばされた手。



『……』

どうしたらいいのか分からず、思わず夏油さんを見れば


「ほら、帰るよ」


手を握られ、そのまま歩き出した。





「なーにイチャついてんだよ」


前には五条悟。


すると


「悟、Aは全体的に感情、感覚が欠落してる。
これから私たちで教えていこう」

と言った。



「ンなこと初対面から思ってたっつーの
で?なんで手繋いでんの」



「Aは人と手を繋いだことなさそうだったからさ…

あぁ、悟も繋ぎたいのかい?仕方ないなぁ」


「っざけんな!俺と傑が繋いでどうすんだよ」

「ならAと繋いであげてよ」



夏油さんにそう言われた五条悟は私を見たあと



「ん、」


私の前に手を出してきた



『…』



「ほら、貸せよ。」


夏油さんとは反対の手を握られる。





「車まで人いなくてよかったな」

「いいじゃないか。このまま3人で歩いて高専に帰るかい?」

「バーカ」






『…』







前を行く2人の背中と、握られた手の温かさ。

全てが初めてだった

最強サンドイッチ→←最強な助っ人



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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時

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