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海の中へ ページ45

'




「…大きくなったね、ホント…」


『……え?』


呟いた言葉に顔を上げたが、


「言うことを聞かない子はいらないよ。
君の代わりなんていくらでもいるんだから…」


主人はそれだけ言うと歩いていく。



『…』



「やる事はやった。もう私は必要ない…


______じゃあね、A」




その背中は、いつまでたっても変わらない…
私の主人の背中だった






___

___


五条side





1年ぶりの沖縄。
任務をすっぽかしてまで来てる自分はおかしいのだろう


しかし、寝ている俺の脳内に突如流れた映像…

それはAが虚ろげな表情で海へと入ってく映像だった。
あの澄んだ海…忘れない、1年前のあの場所だ


馬鹿だろ、俺。

そんな映像…夢だったのかもしれねぇのに
胸に突っかかって…挙句の果て 硝子にAの居場所を聞いたら
寮にも帰ってないし連絡も返ってこないとのこと。


余計に不安になった俺はいてもたってもいられなくなり
沖縄行きの飛行機に乗った。



ポケットの中で…携帯の着信がうるさい。





「…」



前を見れば…1年前となんも変わらない海。


こんな夜だし、誰もいねぇだろ
案の定…見渡す限り人はいなかった






「……帰ろ」


ここにいると…天内や傑のことを思い出す。
いくら一時の感情で来てしまったとはいえ後悔した


Aと1年近く話してねぇ俺が…何してんだろうな

天内や灰原が死んだ時も傑が離反した時も…
辛かったのはオマエだったのに








'' Aを頼んだよ、悟 ''



最後。街中で会った傑は俺にそう言った



……オマエの役目だろうが、馬鹿野郎…










「…」


早く帰って任務に行こう。Aもそのうち帰ってくる



帰ろうと思い、海に背を向けたその時。

梟が目の前を飛んでいく







「…」



沖縄に梟何ていたんだな。てかアレ…式神?呪力が微かに…


目を凝らして梟を見ていると、自然とその先も見てしまう


そこには_____










'













「……A…」


遠くてよく見えないが、アレはAの呪力だ



「ッ!!」


その瞬間、脳内に流れた映像を思い出す。自然と足は動いていた









_______









「オイ!!この馬鹿!!何してんだよ!!!」


海へ一歩ずつ歩むAの背中にそう、叫んだ。


振り向いたAの顔は見ていられないぐらい
悲しそうで苦しそうで…








…俺、今までなんで目を逸らしてきたんだよ…ッ

勝手なんだよ→←主人



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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時

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