一緒に帰ろう ページ34
夏油side
天元様の膝下、国内主要結界の基底。
とうとうここまで来た。
黒井さんとお別れをする時の理子ちゃんを見て確信した。
そしてAが最後に言った
「…それか引き返して黒井さんと一緒に家に帰ろう」
「…え?」
「担任からこの任務の話を聞かされた時、あの人は
''同化''を''抹消''と言った。
…あれはそれだけ罪の意識を持てという事だ
うちの担任は脳筋のくせによく回りくどいことをする」
見た目によらず…ね。
「君と会う前に悟との話し合いは済んでる」
悟の言葉が脳裏に浮かぶ。
Aには聞かなくとも、理子ちゃんへの態度で
それは明白だった。
天元様と戦う事になったとしても、大丈夫。
悟と私がいる。
「理子ちゃんがどんな選択をしようと君の未来は私達が保証する」
そう言えば、目を見開いた理子ちゃん。
少しの間が空いたあと口を開いた
「…私は…生まれた時から
「…」
「お母さんとお父さんがいなくなった時のことは覚えてないの。もう悲しくも寂しくもない…
だから同化で皆と離れ離れになっても…大丈夫だって思ってた」
理子ちゃんの声が、段々涙声になっていく。
「どんなに辛くたって、いつか悲しくも寂しくもなくなるって
けど…Aに…ッ
'' 1人になってから気づいても遅い''って…言われて」
「…」
「もっと、皆と…一緒にいたい…ッ
もっと皆と色んな所に行って色んな物を見て…もっとっ、」
…きっと背中を押したのはAなんだろうね。
Aが理子ちゃんに対して自分を重ねていたのは…
薄々気づいていた。
「帰ろう、理子ちゃん」
Aも、悟も、黒井さんも…大丈夫。きっと無事だ
理子ちゃんへ手を差し伸べたが
「…うん!」
彼女はそう、笑顔で言ったと同時に頭を撃たれた。
「……」
「ハイ、お疲れ。解散解散」
拳銃片手に男はだるそうに言う
「なんで オマエがここにいる」
…悟が相手を…
「何でって…あぁ、そういう意味ね
…五条悟は俺が殺した」
笑って言うその姿に殺意が湧いた
「そうか、死ね」
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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時