怯えている ページ21
'
「天内はこのまま高専に連れていく。
硝子かAあたりに影武者やらせりゃいいだろ」
と、俺がいった瞬間
「ま、待て!!!!」
天内の声が耳に響く
「取り引きには妾も行くぞ!!まだオマエらは信用できん!!」
「あ?このガキこの期に及んでまだ____」
「助けられたとしても!!
同化までに黒井が帰ってこなかったら?」
制服のスカートをぎゅっと、握りしめ涙目で
「まだ、お別れも言ってないのに…ッ!」
「……」
コイツ俺が何言ったってぜってぇ引かねーだろ
「…その内拉致犯から連絡がくる」
傑も何も言わねぇし…めんどくせぇけど仕方ねー
「もしアッチの頭が予想より回って天内を連れていくことで
黒井さんの生存率が下がるようならやっぱオマエは置いてく」
「分かった、それでいい。」
「逆に言えば途中でビビって帰りたくなってもシカトするからな。覚悟しとけ」
脅すように天内に言った。
「とりあえず、拉致犯からの連絡を待とう」
そんな俺を止めるように傑が間に入った
その瞬間だ。
「ッ!?」
みぞおちに衝撃が走る。
「おいコラ何すんだよッ!!!」
中々の衝撃に半ギレで視線を下を向ければ
'
「A!?何故ここに…?」
『はぁ…っ、はぁ…』
傑の言った通りで、そこには苦しそうに息をし、
俯いてるA。傑と俺の間に飛び込んできたようだ
「何お前、俺らの事が恋しくなったからって飛びついてくんなよな。地味にいてーんだよ」
昨日ぶりに見たA。
不思議だな、さっきまでのイライラが消えた。
「な、何じゃそいつは…!!!」
「私達の後輩だよ。でもどうして…A、先生の指示かい?」
驚く天内に傑は説明し、Aに問う為 俯いた顔を覗いた
一瞬を目を見開き、Aの頭を撫でる傑。
「あ?なんだよ」
はてなマークを浮かべていれば
「……悟、Aの事を頼む。理子ちゃんは私と一緒に
あっちで誘拐犯からの連絡を待とう」
そのまま天内を誘導し、俺の肩に手を置いた。
頼むって…なに、体調でも悪いのか?
いやそもそもコイツが体調崩してる所も見たことねぇし
なんて思っていると
「様子がおかしい。少し落ち着かせてくれ」
「…分かった」
傑の声のトーンからして深刻っつーか、ガチなのが伝わったわ
「オイ、どうしたんだよ」
俯いてる顔を上げる為、両手で頬に触れ上げさせた。
896人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時