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殺せない ページ14

'


《星漿体の少女(ガキ)に近々3000万の懸賞金がかけられる》


『…』


闇サイトか何かでしょう。

その星漿体が何かはよく分かりませんが…


《期限付きらしいからな…なるべく早く頼むよ
顔写真と通っている学校名をこの後送る。》


『…』



《五条悟より星漿体暗殺を優先しろ。
相手は女だ。学校に潜入するなりどうにかしなさい。

まぁ…君ならそんな 少女(ガキ)一瞬だろう》





'' いい報告を待ってるよ、A''



と、電話は切られた。


……いつも通り、依頼の内容だけ。簡単な内容

でも不思議。いつもなら依頼を聞いた瞬間 '' はい '' と
出てくるのに

私の口からは何も言葉が出てこなかった


『…』



星漿体の少女…



彼女の周りには……どれだけ大切な人が居るのでしょうか









『…殺せない…』


うわ言のような声は廊下に消えていく。



…考えたこと無かった


殺める側だった私は……
殺められる側が、その周りがどんな気持ちになるのか


さっきの夏油さんや五条悟の件で…ハッキリ分かりました。


そして、今回の依頼を聞いて…言葉の出なかった私は確信した。



もう私は暗殺の依頼をこなせないでしょう


なぜなら、知ってしまったからだ。

奪われる側の人の気持ちを…






高専の皆は…私にとって大切な人。
絶対に失いたくない、守りたい

彼らが重症を負ったと聞いて苦しくなった、
頭が真っ白になった


私に限ったことじゃない…みんな、そうやって大切な人がいる










『……バカね、ほんと…』


携帯をポッケにしまい、部屋まで歩く。


なんだか涙腺が熱い。何故でしょう




こんなこと…知らずに生きてくはずだったのに

高専に居るのが…心地よくて、 皆が大好きで…
五条悟の暗殺を先延ばしにしている。

殺せるはずない、私の大切な人だから。
あと少し経てば主人も疑問に思うでしょう







皆と居るのが楽しくて、幸せで…




こんな気持ち…初めてで…


自分が刺客という事を忘れてしまうぐらい。
でもふとした時に、私は皆と同じ所には行けない人間だと
思い知らされる。


この手は汚れすぎた。何人の人を殺したのか分からない
皆に触れれるような、手じゃない

ドス黒い血で染まったこの手は…




『っ…』


…私が五条悟の刺客だと打ち明けたら…

皆は私を嫌うでしょうか



死ぬことすら恐れないのに、こんなことが怖いだなんて…





長く一緒に居すぎたみたいだ

因果→←星漿体暗殺



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設定タグ:五条悟 , 呪術廻戦 , 夏油傑
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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時

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