星漿体暗殺 ページ13
'
『無事ですか、?』
首を傾げて聞くA。
「…」
悟は驚きすぎて言葉が出ないようだった
それもそうだろう。何せ相手があのAだから…
予想外にも程がある。
「あぁ、平気だよ。 硝子が治してくれたから」
私がそう言った瞬間、表情が柔らかくなったのを見逃さない
『…そう…ですか、なら良かったです。
報告書を出しに行ってきます』
いつもの無表情に戻り、そのまま扉へと歩くA
そんな彼女に
「Aは今…どんな気持ち?私達が怪我して帰ってきて…」
と聞けば、足を止めた。
少しの沈黙の後
『……初めて…胸が苦しくなって…焦って…
頭が真っ白になりました…』
途切れ途切れの言葉。しかし、充分すぎた。
「…そっか」
『……失礼します』
その後、Aと入れ替わるように入ってきたのは七海で
「メールを見た途端、無茶な祓い方して任務を
終わらせてましたよ。車から降りれば走ってって……」
と、呆れたように言った。
「……マジか」
いつまで驚いてるんだい、悟。
いや、これは…驚いてるより喜んでるな
「ねぇ、悟…
Aは私たちが思ってるより人間味があるよ」
思わず、笑いながらそう言った。
喜んでるのは悟だけじゃない
_______
____
Aside
『…』
報告書を出しに行きましたが…
夜蛾先生に心配されてしまいました
制服についた返り血を見たせいでしょう
着替えて行けばよかったと心底思った。
『…』
自分でも…無茶な祓い方をしたと反省してる
反転術式が無ければ死んでるし…
七海くんにも怒られました。
でも…あのメールを見て…なんだか、頭が真っ白になったんです
きっと五条悟や夏油さん以外でも同じ行動をしていたと思う
七海くんに灰原くん、家入さん…夜蛾先生……
ふと、夏油さんの言葉が思い出される。
『…』
皆は…私にとって……大切な人なのでしょうか…
そう思った時。
携帯から着信。【イヴァン】と表示されていた
これは偽名だ、表だけの名前……
主人の本当の名前など私は知らない
『……はい、Aです』
電話に出れば
《追加依頼を頼みたい》
『…』
……追加依頼…国内…ということでしょうか
そう考える私に
《 '' 星漿体 '' の暗殺だ》
『…』
暗殺、その言葉に何故か胸が痛んだ
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ゆい(プロフ) - 出来れば呪術廻戦0を期待します (2023年1月2日 19時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 凄く話が良いです! (2022年12月20日 0時) (レス) @page42 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
瑠歌 - 初コメ失礼します!ずっと言いたかったんですけど、お話すごい面白いです!更新がんばってください! (2022年12月15日 7時) (レス) @page22 id: 4793296ced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年12月7日 16時