。終止符を打って40日目 。 ページ40
五条side
「……」
真っ白な空間をひたすら歩けば目の前に現れたのは扉。
変わらず彫刻が施された…綺麗な扉。
躊躇うことなく扉の持ち手部分に手をかけ開けようとした
しかし
「……開かない」
今まで出てきた扉は全て開いていたのに、
この扉だけは開かなかった。
少しかがみ、持ち手部分をよく見てみれば鍵穴があったが……
周りを見渡しても鍵なんかない。
この扉は開けれないのか
術式を使って開けたいが、生憎。
ここだと術式が使えないようになっている。
……仕方ない
歩いてれば他の扉もあるだろう。
こんな所で時間を潰してる暇はないのだ
扉に背を向け、また歩き出そうとした。
その時
'
_______
【あなた、五条悟っていうのね!】
________
「!!!!!」
幻聴だったのか。それでも、確かにAの声がした。
あの扉からだろう
声がしたといっても……Aに似てるような、
でも少し違うよな…あんなに幼い声だったか?
色んな思考が頭を駆け巡る。
「……」
再び扉の前にいき、鍵穴を見る。
鍵なんてどこにも落ちてないし…
どうやったらここを開けれるのか______
そう思った時だった。
'
「……鍵…」
ふと、自分の上着の前を開け、シャツの胸ポケットへと手を入れた。
「……これで…いけるのか?」
胸ポケットから取り出したのは、昔から僕が持ってる鍵だ。
なんで持ってるのかも覚えてない。ただ昔からずっと持っていて
離せなくなった物……
Aの持ってた鍵と似ているな〜 なんて、
同棲始めた頃思ってたせいか。
持ち歩くようになってしまっていた。
この鍵で扉が開くなんて思ってない
けど、何処にも鍵はなくって…今ある鍵はこれしかない
「……物は試しようだね。」
鍵穴に指せば、手応え的に問題はなくって
そのまま左へと回せば ガチャ、と音を立てた。
……開いた
ゆっくり、扉を開けばそこは_______
'
【私は梵A! あなたこんな所で何してるの?】
【関係ねーだろ】
【私お友達欲しかったの!だから、会えて嬉しいっ】
【話聞けよ】
【ずっと1人で寂しかったの。お友達になりましょ?】
【ならねーよ】
「……」
目の前には幼少期の頃の…僕とAがいた。
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saachan(プロフ) - 最高でした。物語の内容から秘密が解ける所も考えられていて、感動でした! (9月25日 6時) (レス) id: 19e4ed7fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - あ“あ”アアアアアアア“ しにやしたわ (8月21日 15時) (レス) @page50 id: 00641871ce (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ - あ”ー涙が止まらない”ぃーーーーー (6月1日 21時) (レス) @page50 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
由衣(プロフ) - 天才だと思います。考え抜かれたストーリー、緻密な伏線、原作に忠実な登場人物の仕草や口調、そのどれもが高密度で滑らかに仕上がっていて素晴らしい物語だと思いました。一生忘れたくない物語に出会えたこと感謝します。 (2023年1月10日 22時) (レス) @page50 id: e683fae7d7 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 読む手が止まらなくて気づいたら朝になってました…!すごく良かったです! (2023年1月9日 5時) (レス) id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年10月28日 17時