。終止符を打って39日目 。 ページ39
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【僕がいなくなったら…呪術界はこの先大変なことになっちゃうや】
「だめ……」
【そんな事考えるよりも先に…Aを助けたかった】
呼吸が浅くなっていくのが、分かる。
【愛してるよ、A……】
やめて、嫌だ。こんな記憶知らない
_________知らない…!!!
「……」
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ふと、思った。
知らないんじゃなくって……
無意識に記憶を閉じ込めていたとしたら…
「……」
【っ……約束、する…みんな、みんなを守って、貴方も助ける…ッ
だから……もう一度、…ッもう一度、…
みんなを救えるまで、何度でも……!!!!!!
お願いだから…!!!
_______時を、…戻して…ッ】
お母さんから貰ったペンダントを縋るように握り、そう言った私
その拍子で、亀裂の入っていた鍵は壊れた。
最初だと思っていたループは最初じゃなかった
これが '' 最初 '' だったんだ
さっきの言葉の中にある '' 約束 ''
_____みんなを救えるまで何度でも助ける_____
「……」
この時から私のループは始まってたんだ
無意識にこの記憶を閉じ込めてたんだ。
お母さんは…
このペンダントに術式を閉じ込めたっていってたけど…
時を戻す力は閉じ込めてなかった。
だから現に私は鍵を壊されていない時でも、
時を戻してループしていた。
どうしてなのかはわからない。
お母さんは術式の使いすぎで…効果が無くなるって言ってた。
その通りで、あの時のお母さんは全てを閉じ込めることが困難だったのかもしれない
それでも私は…この力に救われた。
【約束です……みんな、救うから……っ】
私の涙が、五条さんの頬を伝った。
目を閉じて、息もしない貴方の頬を撫でる。
【______愛してます、五条さん…】
「……」
そこで、映像は消え、真っ暗な空間へと戻った。
……あの後、私は自害したんだと思う
五条さんのいない世界は…私にとって耐えられなかったはずだ
そしてループをしたんだ。
「……」
一気に足に力が入らなくなり、その場に座り込んだ。
私のために…命をかけてくれたんだね、五条さん、
私が…悠仁君たちを命懸けで救ったように。
知らないうちに救われてたんだ
「っ……」
涙が、止まらなかった。
あなたに会いたくて、仕方がない
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saachan(プロフ) - 最高でした。物語の内容から秘密が解ける所も考えられていて、感動でした! (9月25日 6時) (レス) id: 19e4ed7fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - あ“あ”アアアアアアア“ しにやしたわ (8月21日 15時) (レス) @page50 id: 00641871ce (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ - あ”ー涙が止まらない”ぃーーーーー (6月1日 21時) (レス) @page50 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
由衣(プロフ) - 天才だと思います。考え抜かれたストーリー、緻密な伏線、原作に忠実な登場人物の仕草や口調、そのどれもが高密度で滑らかに仕上がっていて素晴らしい物語だと思いました。一生忘れたくない物語に出会えたこと感謝します。 (2023年1月10日 22時) (レス) @page50 id: e683fae7d7 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 読む手が止まらなくて気づいたら朝になってました…!すごく良かったです! (2023年1月9日 5時) (レス) id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年10月28日 17時