目覚めなくなった73日目. ページ26
、
私が夢に閉じこもらなければ
こんなことにはならなかった
そしてなにより、事態を悪化させない為には
私が夢に閉じこもっててはいけないんだ
閉じこもってたら…みんなが不幸になるって
…もう…わかったから……
だから私は…
『今から、夢から目覚めるから…
デクくんは戻ってていいよっ』
この夢を捨て、現実世界に戻らければならない。
それが。みんなにとっていいことだから。
みんなが苦しむのを…私は耐えられないから
私にとっても…いいことなんだ。
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『今度は会う時は現実世界でだね、デクくん。』
そう、手を握り返して私がいえば
「っ……よかったッ…！」
安心したのか、デクくんの目から溢れる大きな粒。
『………』
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……ずっと…苦しかったよね、デクくん…
みんなも……毎日毎日。
体に負担がかかるのに…
上鳴くんと切島くんに至っては
1日に何回も来てたから…
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『ありがとう…』
ひとりぼっちにしないでくれて、ありがとう
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『よし。それじゃあ＿＿＿＿＿』
デクくんの涙も引いたのを確認し、
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『じゃあ、デクくんは先にね』
そういい、握ってた手を離した。
「うん！！」
先程とは全く違う。
笑顔で返事をするデクくん。
『……』
やっぱデクくんの笑顔はピカイチだなあ…
そんなこと思いながら、
消えていくデクくんを見つめていた。
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、
、
、
『…さてと』
この静かな空間。…ともさよなら。
私を守ってくれた…この夢は…
真っ白な空間で過ごしたことは忘れない
…いや、忘れれないんだろうなあ
『私授業ついていけれるかなあ』
それに…
『体も筋肉おとろいてんだろうなあ』
色々、不安しかないけれど
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それでも＿＿なにより＿＿＿
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『早くみんなに会いたい…』
そう思い、デクくんのあとを
追うように帰ろうとした。
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夢に入った時と同じように…
その逆をイメージして…
『……』
、
、
……あれ、
『っ…』
何度やっても、目の前に広がる空間は変わらない
、
嫌な予感がした。
そして、それは的中したらしい。
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『…戻れない…』
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
