目覚めなくなった72日目. ページ25
、
どうしたら、みんなを救える？
もう…苦しませないで…あげられる？
『みんなが苦しむのはもう嫌だよ、』
私のせいで…
そんなの、そんなの…
『っ……』
、
上鳴くんと切島くんにいたっては、
倒れた？…限界が…きてたってことだよね？
それを…隠してたの？
私と話してる時も…？
そんな風には…見えなかったのに…
私に、みんなに心配させないように隠してたんだ…
倒れるくらい…夢に入ってたんだよね
『……』
無理…してたんだ…
『轟くんの様態は…』
「傷が深かったらしくて…
ナイフに毒も塗られてて…
いつ目覚めるか分からないんだ」
デクくんから聞いたことは、
思ってたよりも、重いもので、想像を超えていた
『毒…なんて…』
傷が深いということは、
毒が奥深くまでいってしまったんだろう
、
体に影響が残ったりしてしまったら？
彼のヒーローになる夢はどうなるの？
私のせいで、潰れちゃうの？
、
、
、
…そんなの
……だめだよ、だめだよ…っ
、
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、
、
、
「…私が…夢に閉じこもらなければ…
こんなことにはならなかったのに…」
全ては私が夢に閉じこもったのが原因なんだ。
どうすればいいの？
これから私は…どうすれば…っ
、
、
、
、
、
『デクくん…どうすればいいの…っ』
デクくんの肩を掴んで、そう言った。
すると
、
、
、
、
「自分で…もう分かってるんじゃないのかな」
肩を掴んでいた私の手をとり、ぎゅっと握った
『デク…くん』
握られた手。そして、デクくんの言葉。
、
、
…自分で…分かってる……
『っ……』
卑怯だ私…
分かってるのに、どうすればいいのか
どうしたらみんなが幸せになるか
分かってるのに…
デクくんから言わせようとするだなんて…っ
『……うん、分かってる』
本当は、分かってるんだ
でも…
『やり直せるのかな…って、』
、
希望と不安は紙一重だった。
そんな、私に
「大丈夫だよ、今からならきっと、やり直せる。」
『っ…うん、』
そういうデクくんにどれほど救われたか。
『夢にはもう、閉じこもらないから＿＿＿』
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作者名：黒姫ユキナ
| 作成日時：2018年7月14日 11時
