不 健 全 な 吉 沢 さ ん

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「お、おもぃ」




男の人を運ぶのは予想以上にキツイ



私は彼を起き上がらせて


ベットまで引っ張っていく。





「んぅ、、あと少し、」



こんなになるまで飲むなんて...


前はほろ酔いで



ちょっと絡んでくるくらいだったのに。





でもなんとか自分で歩いてくれるから良かった





「っはぁ」




着いた。



どさっと彼を下ろした







『.....A』




え、






今 私の名前 呼んだ、よね？




「わっ」




びっくりしてる暇もなく


今度は腕を引っ張られて

そのまま吉沢さんの胸に倒れ込んだ






ぎゅっと抱きしめられて


出ようにも出られない




一体どこにそんな力が...。




やっぱ、、、酔ってる人は苦手だ




けど、









彼は違う




酔ってても、抱きしめられたら


嫌でもドキドキしてしまう。






耳にまで自分の鼓動が聞こえるくらいに大きい







「...離して、ください」




ボソッと聞こえない声で言う私...






小さい声なのは







きっと









彼に聞こえて欲しくなかったから...。







リビングの方から差し込む光に照らされる吉沢さん


顔は影かかってるけど


その美しい顔ははっきりとわかる。









静かな部屋に響きそうなくらいのこの鼓動がだんだん心地よくなってきて



私もそっと目を閉じた。

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