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"太輔と一時的に別れてほしい"





突然そう言われたときは、正直"は?"となった。





だって、訳が分らない。






仕事の付き合い上、たった1回マネージャーを含めご飯を食べただけなのに、あたかも付き合ってる風に撮られてしまったそうだ。






何で、ガセを流してまで、そんなにスクープしたかったんだろう?







事の一部始終を、突然訪ねて来た太輔のマネージャーさんから全て聞いた時、血の気が引いて倒れそうになったのと、目に溜まっていた物が溢れてしまいそうだった。





この写真を撮られてから、相手の事務所が"お互いのためにも"と相談してきたそう。







…要するに、相手の事務所の作戦に乗ったわけ。





ここ2、3日太輔とは、すれ違いの生活を送ってた。







私が出勤してから帰って来ていた太輔は相当忙しかったらしい。







その理由も、この事だったと知った私はどうしたら良いだろう?






昨日まで一緒に生活していた、大好きな彼と突然"別れてほしい"と言われ、どこの彼女があっさり了承するだろうか。






…わがまま言ってはいけない事はわかっていた。







ただでさえ、仕事柄付き合う事が難しい彼と、付き合わせてくれた彼の事務所には感謝していた。







だけど…





だけど、やっぱり納得はいかないもの。






最初から…付き合う時からこういう運命だったのか。






そんなのだったら出会わなければ良かった…








なんては思っていない。






手の届かない存在だと思っていた太輔と付き合えた事は、誇りに思ってる。






ふと我に返ると、太輔との生活感が溢れるこの部屋にいるだけで涙が溢れて来た。






何でこんな目に合わなければいけないのだろう。





決して、太輔を責めるつもりではない。







割と、その状況や物事をすぐに飲み込めるタイプだから、要領がいいねと褒められた事もあった。






でも、今は頭の何処かで太輔が帰ってくるかもしれないって思ってる自分が嫌だ。







相手の方は太輔に好意を持っているのかな?






これから上辺だけの付き合いで、好意を持つようになるのかな…






こういう時に限って、余計なこと考えてしまうのは人間の性(さが)だ。

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設定タグ:Kis-My-Ft2 , キスマイ , 藤ヶ谷太輔   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:べる | 作成日時:2015年1月18日 17時

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