36話 ページ38
貴方side
煉獄様の死から1週間ほどたち……
炭治郎「Aさん！！」
貴方「炭治郎くん！どうしたの？？」
炭治郎「その……煉獄さんの生家にこの前行ってきたんですけど……」
貴方「……」
炭治郎「千寿郎くんが、Aさんに会いたいと言っていて、それだけ伝えに来ました！ 」
貴方「私が……」
炭治郎「どうか…しました？」
貴方「私は煉獄様が死ぬ時、何も出来なかった。なのに……私がいってもいいのかと…」
炭治郎「Aさん、それはAさんが決めることじゃないです。千寿郎くんが、Aさんを呼んでるんです。行ってあげてください。」
貴方「炭治郎くん……」
私は1度屋敷に戻り、服装や髪を整えて煉獄家に足を運んだ。
(煉獄家)
ガラガラー
貴方「ごめんください！」
千寿郎「Aさん！！！」
千寿郎くんはニコニコして私の元へやってきた。
貴方「お久しぶりです…千寿郎くん」
千寿郎「父上も待ってます！上がってください！」
父上？？お父様もいらっしゃるの…？私何か言われるのかしら……
緊張しながらも家にあがらせていただき、庭が見える応接間へ。
千寿郎「お茶入れてくるんで待っててください！」
刀を傍におろし、2人を待っていた。
貴方「ふぅー……」
サッ！！
扉が開くと、そこには煉獄様と千寿郎くんとよく似たお父様が立っていた。
貴方「は、はじめまして！神如来Aと申します！」
勢いよく立ち上がり、頭を下げた。
槇寿郎「いつまでも顔を下げてないで上げなさい。」
貴方「は、はい…」
槇寿郎「俺は煉獄槇寿郎。杏寿郎と千寿郎の父だ。先日、千寿郎から君の話を聞いてね。 まぁ、座りなさい」
貴方「本日は…どのような件で……」
恐る恐る聞いてみた。
槇寿郎「杏寿郎のこの羽織を受け取って欲しいんだ。」
貴方「え！そんな……こんな大切なものを……！」
槇寿郎「杏寿郎が1番大切にしていた女性であった君のお守りにして欲しい。」
槇寿郎さんは微笑んでいた。
この前来た時、親子少し仲が悪いのかなと思っていたから……
貴方「で、でも……」
槇寿郎「杏寿郎は俺より大人だった。俺が最愛の妻を失い、剣術を教えることを放棄してもなお、独自で型を磨いていた。」
貴方「…」
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作者名：うじっしー | 作成日時：2020年8月13日 2時
