30話 ページ32
貴方「約束したじゃないですかっ……今日の朝、任務から帰ったらご飯作って待ってるって……！どうして煉獄様が……お願いします、どうか……どうか神様！！！！煉獄様を返してください！！！！！！！！」
炭治郎「Aさん……！」
貴方「私の唯一人生で愛したお方なのです！！！お願いします！！！！！返してください！！！！涙」
声が果てるほど叫んだ。
貴方「ｹﾞﾎｯ……」
ﾍﾞﾁｬｯ……
喉から血が出るほど叫んだ。
その時、隠達がやってきた。
隠「A様！！」
煉獄様の僅かに残る体温を零さないようにするべく、抱きしめる。
貴方「嫌だ……！！！煉獄様……！！！！置いて行かないで！！！！私貴方に何も伝えれてない！！！！」
伊之助「いや……A……ギョロギョロ目ん玉はAの事、全部わかってたぞ」
貴方「……えっ…………」
伊之助「最後、死ぬ間際に家族と俺達とAに伝えたいこと話してた。」
〜回想(ＮＯside)〜
上弦が煉獄に一撃を入れ、朝日が登り始めて逃げた時のこと……
炭治郎「うあぁぁぁぁぁあ！！！」
伊之助「(ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ)」
煉獄「もうそんなに叫ぶんじゃない…腹の傷が開く。君も軽傷じゃないんだ。こっちにおいで。最後に少し話をしよう」
炭治郎「……」
煉獄「思い出したことがあるんだ。俺の生家。煉獄家に行ってみるといい…歴代の炎柱が残した手記があるはずだ。父はよくそれを読んでいたが…俺は読まなかったから内容が分からない。君の言っていたヒノカミ神楽について何か分かるかもしれない…」
炭治郎「れ、煉獄さん！もういいですから、呼吸で止血してください！傷を塞ぐ方法はないんですか！？」
煉獄「無い、俺はもうすぐに死ぬ。喋れるうちに喋ってしまうから聞いてくれ。弟の千寿郎には自分の心のまま正しいと思う道を進むように伝えて欲しい。父には体を大切にして欲しいと……それと……」
炭治郎「はい……」
煉獄「俺の最愛の愛弟子、Aには俺に構わず自分の生を全うすることを伝えてくれ。俺の事を追うなと。だが……もう一度だけでもAの手料理を腹いっぱい食べたかった……」
炭治郎「必ず！！必ず伝えます！！」
煉獄「竈門少年、俺は君の妹を信じる。鬼殺隊の一員として認める」
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作者名：うじっしー | 作成日時：2020年8月13日 2時
