25 私とあいつ ページ26
「ねえゆっちゃん」
『ん?』
「なんでもない」
『ねええええ、これ何回目ええええええ?!』
どうしようもなくなった時
私はいつもゆっちゃんに通話をかける。
申し訳ない。
『ねえ、ほんまになしたの?変やで?』
「変にさせたのあいつやもん。」
『察したわ。なんかあったん?』
なんかあったどころの話じゃない。
ありすぎてあれから私の頭はパソコンのように
ショートして再起動しての繰り返しだ。
「ゆっちゃんの親友って誰?」
『なしたの急に、大丈夫?』
「ねええええ、真面目に聞いてるんやってえええ」
『こっちも真面目に心配してるでええええ?』
違う、違うんやゆっちゃん。
今はこんなふざけてる場合ちゃうねん。
『私の親友は、あんただけやで。安心し。』
「ありがどう」
『え、泣いてんの?』
「ぼう、わがらなぐで」
『今から会える?』
まさか泣くとは思わなかった。
なんで泣いてしまったのか。
自分でもよくわからない。意味不明。
・
・
・
「え!それほんま?!」
「うん」
ゆっちゃんが家に来てくれた。
明日は学校だけど無理を言って泊まってもらうことにした。
「なんで、あんなこと言ったんやろ」
「告ろうって思ったんやないの?」
「でも、侑は私って言ってへんよ」
彼からは、名前を聞いていない。
ただ、ゆっちゃんの親友ということだけ。
私だって思いたいけど、
向こうが「親友」を誰かと勘違いしていたとしたら?
素直に物事を考えられない私は、悩んでいた。
「てか、あいつの好きな子がなんで私って思った?」
「仲ええから」
「仲ええから好きってなるの?」
あ、これデジャブ。
私が前に萌ちゃんと話をしたときのことを思い出した。
私も仲良いから「好きなのかって」聞かれた時に、
仲がいいだけなのになんで?って思った。
私も人のこと言えないなあ。
「でも、そんな言い方されたら確信持てんなあ」
「それに告られてへんの。」
「あああ、うざいやり方やなあ。」
「なんか、すぐに話終わらされた感じやった」
初めてだ、こんな思いをしたの。
こんなに悩んだのも。
こんなに人を好きになったのも。
「なあA、告ろう」
「えっ」
「もう確定やん。告っちゃえ」
「でも」
「こんなとこで弱気になってどうすんの!」
「わかった告る。でも、まだ待って」
まだ、心の準備ができてへんの。
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黎子(プロフ) - 紅麗亜さん» ありがとうございます!感謝で涙が溢れます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
紅麗亜 - いつも、楽しく見ています。更新頑張ってください!応援しております。 (2018年2月25日 17時) (レス) id: 219f3dfeac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黎子 | 作成日時:2018年2月12日 14時