泣き虫 ページ47
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繰り返される拒絶の言葉にAはなんて声をかけていいか分からず、気づいた時にはドラコの背にくっつくようにして抱きしめていた。
Aの体温にドラコは肩を震わせる。
そして静かに口を開いた。
ドラ「…僕が勝ったと思ったんだ」
様々な感情の混じった悲痛な叫びのような呟きに、
Aは堪えていた涙が溢れた。
ドラコの制服を濡らすと分かっていたのに
どうしても離れたくなくて抱きしめる腕に力を込める。
ドラ「見ててくれって言ったのに、情けな…」
『情けなくなんかない！』
悔しそうに吐き捨てるドラコにAは被せるように言った。
『気づいたら私、ドラコを見てた。あなたを応援していた。……グリフィンドール生失格だよ』
言葉をつむぎながらもボロボロと涙が止まらない。
ドラコは嗚咽混じりの声で話すAの手を掴み、そっと自身の身体から離すと、ようやくAの方を向いた。
ドラ「…はっ、どうしてお前が泣くんだよ」
子供のようにしゃくり上げながら泣くAを見てドラコは困ったように笑う。
けれどもゆっくりと優しい手つきで、Aの涙を拭ってくれた。
『だって、なんか悔しいんだもん…！わかんないけど、ドラコあんなに頑張ってたのに。それなに…、悔しくて……』
A自身も何故こんなに涙が溢れるのか分からない。
けれども大粒の涙はとめどなく零れて、ドラコの指先を濡らし続けた。
ドラ「…まったく、お前はいつまでたっても泣き虫だな。」
ドラコはAを抱き寄せると、艶やかな髪を混ぜるようにして撫でる。
そのまま縋るように強く抱き締め、そっと目を瞑った。
ドラ「……悔しい」
ドラコがぽつりと零した小さな小さな呟きはAにしか聞こえない。
こんなにも彼が情熱を持ってクィディッチに向き合っていたことはAしか知らない。
今それが場違いな感情だと分かっていても、
Aは嬉しかった。
Aはドラコに体重を預け
抱きしめられるがままにその温かさを感じていた。
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美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
