幼なじみの苛立ち ページ39
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不快な感情を全く隠す気のない声が頭上から降ってくる。
セドリックの目の前で彼に後ろから抱きしめられるのは、サーカスのあの日を思い出させた。
けれどもあの日と違うのは、アイスグレーの瞳の奥に確かな強い憎悪の炎が燃えていることだろう。
セド「今晩は、マルフォイくん。本日はお招きありがとう」
ドラ「僕はお前なんて招いていない」
不機嫌さを取り繕うこともせずドラコは言い放つ。
Aは恐ろしいものが頭の上に被さっているのを感じ、
静かに身を固くした。
ドラ「行くぞ、A」
『あっ…』
Aはセドリックの方を懇願するように見つめる。
せっかくエスコートしてくれていたのに、これじゃあ最悪だ。
涙目になるAの瞳に言いたいことを感じ取ったのか、
セドリックは「大丈夫だよ」と柔らかに告げた。
『ご、ごめんなさい！』
どうにか最後に謝罪だけ残すと、ドラコは舌でも噛んだのでは無いかと思うほど大きな舌打ちをしながら、Aの肩を抱いて無理やりバルコニーから連れ出した。
そのままパーティー会場である大広間を突っ切り、2階の自室に戻る。
ドラコはグレーのタキシードを翻し乱暴に扉を開けると、
Aを放り投げるように部屋に入れ、バタンと扉を閉めた。
『わわわ！』
体勢を崩し、思わず傍にあったベッドに倒れ込む。
シーツがくしゃりと擦れ、綺麗にメイキングされていたベッドにシワを作った。
ドラ「おい、お前は誰にでもしっぽを振る馬鹿犬なのか？」
そんなAに覆い被さるようにドラコはベッドに片膝をつき、Aの顎を掴む。
Aを見下ろすアイスグレーの瞳はジリジリと怒りに揺れていて思わず視線を逸らしたくなったが、顎を掴む手がそれを許してはくれなかった。
『ば、ばか犬なんかじゃ…』
ドラ「これも。他の男から貰ったもの付けてるなんて気持ちがわるい」
そう言ってドラコはAの髪からリボンのヘアピンを乱暴に外すと、べちんと床に投げつけた。
『あっ……』
反射的に拾おうと伸ばした手をドラコは邪魔するように掴み、そのままベッドへと押し倒す。
シーツへ縫い付けるように手首を押えるその力は想像以上に強く、骨が軋む感覚さえした。
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美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
