見てたの！？ ページ35
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『み、見てたの！？』
カマをかけるような問いにAは驚いたようにバッと顔を上げ、露骨に動揺を滲ませる。
その返答に何故かドラコは酷く落胆したような思いと、静かな苛立ちが込み上げてきた。
『べ、別にあれはたまたまセドリック先輩と会って一緒に居ただけで、偶然って言うか、なんて言うか…』
言い訳するようにしどろもどろ言葉を並べながらドラコを見上げるAの頬は真っ赤に染まり、視線は嫌になるくらいに泳いでいる。
その表情を見た瞬間、ドラコは全てを悟った。
そして何かをこらえるように静かに唇を噛み締める。
『その後セドリック先輩の友達が来てすぐ別れたし……だ、だから…その……』
ドラ「もう黙れ」
『っ…！』
ドラコ自身ですら今までに聞いた事のない、酷く感情のない声だった。
得体の知れない恐怖にAはびくりと背筋を震わせ、怖々と伺うようにドラコの顔を覗き見る。
Aに今の自分のカオなんて見られたくなくて、
ドラコは自分で抱き寄せたにも関わらず、トンっと引き離した。
ドラ「1人で帰れ。」
『えっ、ねぇなんで…』
反射的にドラコの腕を掴んだAの手を、ドラコは強い力で引き剥がす。
その腕の力には明らかな拒絶の意志が込められていて、
Aは段々と遠くなるドラコの背中を見つめながら
その場に立ちすくむことしかできなかった。
───バックビークの処刑をルシウス・マルフォイが求めたという話をハーマイオニーから聞いたのは次の日の夕方だった。
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ハーマイオニーとハリー、ロンたちはクリスマス休暇も学校に残るらしく、それならとAも一緒に残ろうとしたが、
シエラから「マルフォイ家でクリスマスパーティーがあるから帰ってきてね。今年は益々豪華なパーティーらしいわよ」とフクロウ便が送られてきたため、泣く泣くホグワーツ特急に乗り込んだ。
マルフォイ家でパーティーがあるということはきっとドラコも帰っているのだろうと思い、バックビークの件を問い詰めようとコンパートメントを探し回る。
だがようやく見つけたドラコは多くのスリザリン生に囲まれており、とてもじゃないが話しかけられそうには無かった。
───ドラコが私のそばに座りに来ないなんて
やっぱり避けられてるのかな
ホグズミードでの別れの時、顔をひた隠すように伏せるドラコから微かに覗き見えたのは、苦しげに歪められたアイスブルーの瞳だった。
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美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
