王子様 ページ31
・
『せ、セドリック先輩！？』
セド｢こんにちはAちゃん。偶然見かけたから思わず声掛けに来ちゃった｣
そう言って王子様のようにキラキラと微笑むものだから
1度下がった熱が再び勢いよく上る。
セド｢お隣はお友達かな？この前もAちゃんと一緒にいた子だよね？｣
ハー｢初めまして、ハーマイオニー・グレンジャーです。お噂はかねがね｣
ハーマイオニーが意味ありげな視線をAに向けるものだから、Aはセドリックにはバレないように小さく被りを振った。
セド｢わぁ、どんな噂だろ。いい噂だといいな。｣
ハー｢それはもう…｣
『そ、そんなことより！先輩は今日は何しにホグズミードに？』
ハーマイオニーったらなにをいうつもりなの…！
きっとAの嫌がることは言わないだろうと分かってはいるが、あまり長くこの話題に触れられると何を言われるか分からないので強引に話に割り込んだ。
そんなAにハーマイオニーは少し口を尖らせたが、
セドリックはさして気にした風もなく、｢友人の用事についてきたんだけどもう終わって今解散したんだ。｣と答えた。
ハー｢それならA！あなたセドリックと一緒にホグズミード回ってきなさいよ｣
『えっ？！』
ハー｢私ロンと合流しようと思ってたところだし、ちょうどいいわ！｣
『えええ？！そんな話聞いてない！』
そんなことさっきまで一言も言ってなかったじゃないかと、じとっとした目でハーマイオニーを見つめたが、知らんぷりされる。
ハー｢ね、ということだからまた後で！ね！｣
Aの返事を聞くよりも先に
ハーマイオニーは軽やかな足取りでその場を後にした。
後にぽつんと残された2人。
その空気感にいたたまれなくなって、Aはおずおずと口を開いた。
『な、なんかすみません。先輩もお忙しいだろうし私のことは気にせず…』
セド｢え、全然いいよ！一緒に回ろうよ｣
『え？！』
思ってもみない言葉に目を丸くする。
セド｢ちょうどAちゃんにタオルのお礼したいなって思ってたからいいタイミングになった｣
『そんなお礼なんて…』
セド｢いいからいいから。せっかくだから僕の気が済むまで付き合ってよ｣
にっこりとセドリックは微笑み、そのままおいでと言わんばかりに手を差し出す。
夢みたいなお誘い
Aはつい緩みそうになる口元に力を入れ直して
どきどきと高鳴る鼓動のままに、セドリックの手をちょこんと握った。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 869人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
