フェアに ページ27
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試合が始まると更に雨は勢いを増し、風も強くなった。
こんな大嵐の中傘をさしているのは腕が大変じゃないかと思い、Aはドラコに何度か『変わろうか？』と聞いたが
その度にドラコは「お前が持って僕が濡れたら困る」と眉間に皺を寄せて、決して渡そうとしなかった。
雷鳴の音が一際大きく轟いたその時、
どんよりとした黒い雲の隙間から何かが落ちてくる。
雨粒で目を開くことも辛い中、
目を凝らして見れば、それはハリーだった。
『「「ハリー！！！？」」』
Aたちが悲鳴をあげると同時に、ダンブルドアが「アレストモメンタム」と呪文を唱え、杖を大きく振る。
するとハリーの落下速度が少し遅くなったようで、
ゆっくりとハリーはグラウンドへ落ちた。
ハー「大丈夫！？」
真っ先に走り出したのはハーマイオニー。
そしてその後を追いかけるようにAとロン、グリフィンドールの生徒たちが一斉にハリーの元へと駆け出す。
ドラ「おいA、傘！」
濡れることもお構い無しに走り出したAの背をドラコも慌てて追いかけようとしたが、人混みの中ではなかなか追いつけなかった。
Aたちがグラウンドに降りた時には、ハリーはもうダンブルドアによって魔法で担架に乗せられていた。
ハー「大丈夫かしら…」
ロン「気絶してるだけさ…きっと大丈夫だよ。」
不安にぎゅっと肩を抱きながら、意識のないハリーの姿を見つめていれば、
後ろの方から軽く言い争うような声が聞こえてくる。
セド「───だから試合はやり直しだ！ハリーがこんなことになって、これじゃあ僕らが勝ったなんて言えないだろ。」
フー「いいえ、勝負はフェアに、クリーンに。…ハッフルパフの勝利です。」
セド「でも、僕はハリーがあんなことになってるなんて気づかなかったんだ…。気づいていたら…」
Aが反射的に振り返ると、そこには珍しく声を荒らげながらフーチ先生に抗議するセドリックの姿があった。
雨によって髪の毛はぐしょぐしょに濡れ、ユニフォームには所々枯葉が張り付き、泥に汚れている。
その姿がセドリックたちがどれだけ大変な中戦っていたかを十分に物語っていた。
いつものスマートなセドリック・ディゴリーの姿は欠片もなかったのに、それでもハリーの身を案じ、必死に試合のやり直しを訴えるセドリックの姿はAの瞳にいつも以上にかっこよく映った。
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美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
