君のとなり ページ12
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ドラ「座らないのか。」
『えっ…あ…。そ、そうだね！？』
ずっと息を飲んでいたからだろうか。
久しぶりに出した声は思わず上擦る。
そんなAを見てドラコは鼻で笑ったが、
その仕草にむしろAはいつも通りのドラコを感じて体の強ばりが溶けた。
とてとてと、Aはソファに座るドラコの隣にちょこんと腰掛ける。
広間のソファより一回り小さいため、2人並ぶとこつんと肩が触れ合った。
その感触にドラコは反射的にAの方を向く。
ドラ「は？！…なんで隣に来るんだ！？」
『え…？だってドラコが座らないのかって…』
ドラ「別に隣に来いとは言ってないだろ！」
『でもこの部屋の座るとこはここか、勉強机の椅子か、あとはベッドくらいしかないし…』
幼なじみとはいえ人様のベッドに勝手に座るのは気が引けたし、勉強机の椅子に座るのも何か違うかと思いソファに座ったのだが…
…なにかだめだっただろうか
キョトンとした顔を浮かべるAに
ドラコは再び呆れたようなため息をつくのだった。
ドラ「…もういい。好きにしろ。」
『うん？』
相変わらず何も分かってなさそうな顔を浮かべるAに早々に見切りをつけたドラコは再び本へと視線を落とした。
『…ねぇ、それなんの本読んでるの？』
ドラコが手に持つのはやや古びた洋書。
少し覗きこむようにして見てみれば、
所々に挿絵が入っているものの、その大半は文字で覆われていた。
ドラ「これは魔法道具の本だ。父上からお借りした。」
『へぇー魔法道具ねぇ』
ドラ「…フン、魔法道具の素晴らしさはお前には到底理解出来ないだろう。」
『わかるよ！魔法道具くらい』
ドラ「へぇー、そうか。なら逆転時計は知ってるか？」
『たいむ、たーなー…？』
首を傾げたAにドラコはフンと鼻を鳴らす。
ドラ「それでよく分かると言えたな。…いいか、逆転時計っていうのはな…」
そう言ってドラコは少し得意げな口調で話し始める。
好きなものの話を楽しそうに話すドラコに
Aは無意識のうちに口角が上がった。
…昔っからこういうところ、変わらないよなぁ
ドラコの話の中には今まで聞いたことの無いような道具が沢山出てきて、次第に惹き込まれたAは「そんなのうそだー！」なんて相槌を打ちながら聞くのだった。
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美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
