プレゼント ページ2
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ハリ「…マルフォイ、これはきっと君宛てだよ。」
力なく俯くドラコの目の前にハリーが小さな箱を差し出す。
赤いリボンで丁寧に包装された箱。
リボンと箱の隙間にはメッセージカードが挟まっていた。
無意識のうちにメッセージカードを抜き取り、
そのまま開いて中を見たドラコは瞳孔を大きく開く。
カードにはただ1行だけ
【大好きな幼なじみくんへ】
と書かれていた。
続きをまだ書いていなかったのか、
書き出しだけで止まったメッセージカード
だがそれはドラコの感情を揺さぶるには十分だった。
あぁ、なぜこんなことになる前にちゃんと向き合わなかったのか。
後悔。情けなさ。自分への苛立ち。
胸中をぐるぐるとする気持ちの悪い感情を吐き出す術を知らないドラコは、血が滲むのもお構い無しに唇を強く噛み締めた。
ダン「スプラウト先生曰く、学期末前には成長したマンドレイクから回復薬が作れるそうじゃ。だからと言って君たちの辛い気持ちが消えるわけじゃ無いじゃろうが、彼女らは一生このままって訳じゃない。安心せい」
ダンブルドアはゆっくりとそう言うと
ぽんと優しく、ドラコやハリー、ロンの肩を叩いた。
ドラ「…だとしても……。Aをこんなふうにして、怪物だがなんだか知らないが…絶対に許さない……」
腹の底から湧き上がるような怒りの籠った声が出る。
ドラコ自身ですら聞いた事のない自分の声に、
医務室には静寂が走った。
ダン「…ドラコ、使いなさい。」
ダンブルドアが白いハンカチを差し出す。
そこでようやくドラコは
自分自身が泣いていることに気がついた。
…あぁ僕は、
哀しいのか。
泣くのなんていつぶりだろうか。
最後に泣いた記憶なんてもう当分無い。
ダンブルドアから差し出されたハンカチは受け取らず、
ドラコはローブの袖で乱雑に目元を拭った。
ダン「…お開きにしよう。みんな寮に戻って今日は寝なさい」
ドラコの真っ赤になった目を見た後、
ダンブルドアはそう言って医務室を後にした。
ハリーやロンはマクゴナガルに背を押され、
ベッド脇に膝を着いたままピクリとも動かないドラコは半ば無理やりスネイプに立ち上がらされると、
そのまま引っ張って寮へと向かわされるのだった。
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美愛(プロフ) - 灯火さやさん» 前作に引き続きお読み頂きありがとうございます🥰ぜひどんな展開になるか、楽しみに待っていてください🙌 (2月9日 9時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
灯火さや(プロフ) - 初コメです。前作を一層読み、引継で読み漁り、ドラコがデスイーター路線になる設定が好みすぎます。夢主は死喰い人にはならず潜入スパイ的なポジションになるのかな？と思って読みました。 (1月29日 11時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - ちゃんちゃんさん» とても創作の励みになるお言葉ありがとうございます！どんどん更新していくのでぜひぜひ待っててください✨ (1月26日 10時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - いつもとても楽しませて頂いています！本当におもしろいです！また更新楽しみにしております☺️ (1月26日 2時) (レス) @page26 id: 0e52f3e689 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 美愛さん» ✉️。こんにちは。とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝🫶 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年7月14日 18時
