その3 ページ5
銀時と分かれたAは先程の気配を感じ、足を止めた。
高「よォ、A」
「し、晋助…?」
高「あァ、俺だ。久しぶりだなァ。」
「え、えっと…」
高「その表情、堪んねぇな。ま、話は後でゆっくりしようぜ?」
「…っ!!!」
高杉はAに催眠スプレーをかけ眠らせ、横抱きにして船まで連れて帰って行った。
高杉はAを横抱きにしたまま船に戻り、鬼兵隊メンバーと何やらやり取りをしていた。
また子「し、晋助様!?その女、どうするんすか?」
高「こいつは俺の部屋に運ぶ。俺の部屋には絶対入るなよ」
また子「は、ハイッ」
武市「……」
また子「武市センパイ、あの女なんなんスかね。腰に刀刺していて、眠ってる表情はなんだか苦しそうだったっス」
武市「恐らくあの女性は黒夜叉。かつて晋助殿と共に攘夷戦争で活躍した唯一の女性です。白夜叉や晋助殿に並んでとても強かったと聞きます。」
また子「その女をどうして晋助様は…」
武市「昔馴染みという事で色々あったんでしょう。これは彼らの問題なのですから我々は首を突っ込まない方が良いかと思いますよ。」
高杉はAを自分のベッドへと寝かし、眠っている彼女の頬を優しく撫でていた。
高「…寝顔も昔と変わらねぇなァ。」
懐かしそうにするその表情は、どこか淋しげだった。
高「早く、目ェ覚ませよ。…A」
高杉はもう一度彼女の頬を撫でると静かに部屋を後にした。
夜になり満月を見ていた高杉の背後に神楽が脅しを掛けた。
神「お前、この船の船員アルか?ならこの船案内してくれねーか?頭ぶち抜かれたくなかったらなぁ。オイ!聞いてんのか!?」
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作者名:萌 | 作成日時:2019年10月25日 22時