四輪 ページ6
ーーーーーーーそして今に至る。
僕の心を射止めた貴様には僕の伴侶になる資格がある。
「A…はやく来ねば殺す」
彼女の腕を掴む。
彼女の顔が歪んでいった。
『ひっ…やっ…やめて!!』
振り払われそうになる僕の腕に羅生門をつけ、決して振り払われないようにする。
嗚呼、あと少し、少しだA
やっと二人だけになれる。
頬についた邪魔者の血液を舌で舐めとり、笑顔を見せる。これが僕の1番の
愛情表現だ。
ーーーーーそれから5分
『…ッ』
暗い路地裏で彼からの突然の告白に驚く暇もなく、腕をただただ引っ張られている。
黒薔薇の花束をもう片方の腕に押し付けられていて、このまま逃げる事は無理なのだなと悟らせる。
『あの、…』
「…」
彼は振り向かずに進んでいく。聞こえているのかすらわからない。
この人の手を振り払おうとした時なにかが腕に巻かれた。この〈何か〉の所為で離す事は愚か、緩めることすら叶わない。
帰りたい。
お母さんとお父さんに会いたい。帰ってただいまって言いたい。
子猫なんか触りに来なければ、というか通学路なんだから通るのは当たり前なんだけど、もう1時間早く学校を出ていれば。
思い出すのはこうすればよかった、ああすればよかった、などの後悔ばかり。
『んぷっ!?』
急に止まったのもあり彼の背中に思い切りぶつかった。
鼻が痛い…
「言い忘れていたが…A決して僕を否定するな。いいな?」
その目には私以外なにも写っていなかった。
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あ - 続き待ってます!! 面白かったです! (2023年4月14日 23時) (レス) @page22 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
加奈 - 何故、芥川君がオラの名前知ってんだ? (2020年5月25日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - 本当に芥川さんが格好良すぎて格好良すぎて無事昇天しました…!この様な神作品に邂逅する事の出来た私は幸せです!!!!!! (2020年2月23日 19時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
林檎ばたけ(プロフ) - 納豆御飯さん» わわっ!嬉しいです……!!期待に応えられるよう頑張りますので!!泣 (2020年1月1日 20時) (レス) id: 29e406539b (このIDを非表示/違反報告)
納豆御飯(プロフ) - 貴女の書くヤンデレが大好きです! 更新、無理せず頑張ってください! 応援しています! (2019年12月28日 20時) (レス) id: d545145139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎ばたけ | 作成日時:2019年3月16日 15時