黒薔薇の花束を貴方に【文スト】【芥川龍之介】【ヤンデレ】

16輪 ページ20

『いやあぁぁぁ！！！』

こんなに汚い声を出したのは生まれて初めてだ。

涙が出て止まらない。

私の肉にくい込み離れない黒の布。

そこから涎のように垂れる私の赤黒い血液。

ゆっくりと、だが確実に私の腕を切り落とそうとしている。


押し倒された後、何が行われたかは察しがつくと思う。
それはただただ

痛みと快楽を交互に与えられる…

言わば『拷問』。

『いや！！…うゥッッ！』

ベットのシーツが私の血液で汚れていく。
私の体に巻きついた布は私の手足を締め付け外れてくれない。

「ククッ…貴様が泣く姿は、いつ見ても僕を虜にさせる…んっ…」

『っ？！？！？』

接吻。

痛くて頭が回らないのに、こんな時だけ優しくする彼。

優しく…否…芥川さん自身が私のことを痛めつけているのに、なぜ【優しくする】になるのか。

大変だ。洗脳されつつある。

『んんンンン！！！』

唇を噛もうにも、口を空けられているせいで上手く噛み付けない。

舌を入れられ頭を掻き回されているような感覚に陥る。

もう…やめて欲しい。

誰か。誰か助けて。

そう思ったのもつかの間。

「A気持ちよさそうな顔をしているが…どうだ？僕のものになる気はなったか？」

腕と足を締め付けていた布が少し締まる。

『っぐ…なっ…ンｸﾞｯ…ならないｯ』

そういった瞬間腕から血が溢れ出始めた。

貧血になりつつある体が悲鳴をあげる。

目の前がぼやける。

「フッ…何時までその威勢の良さを保てられるのか、見ものだな。」

「A」

そういった彼は私の額に接吻を落とした。

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