. * P ! n k II * . 【花巻貴大】

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花巻｢抵抗しねえの?｣



どこか冷えきった目で私を見下ろす花巻。



なんて答えるのが正解なのか分からず黙り込む。



花巻｢抵抗しねえと続きするぞ｣



やってる事は、恋人同士がやる事。



愛を確かめ合うためにやる事。



目はすごく冷たいのに、私に触れる手はたまらなく優しくて。



私はまた苦しくなった。



町倉さんにも、こんな風にしてるのかな。



そんな事を考えるとじわりと目に涙が浮かぶ。



愛のないこんな行為は、いくら経験が無い私でも



虚しいだけだと分かりきっているのに。



それでもいい、それでもいいよ。



花巻を好きになったあの日からずっと。


その目に私を映して欲しかった。


どんな形でもいい。


大きな背中も、細い指も


私のものにならなくてもいいから。


1番になれなくてもいいから。



貴方｢……いいよ、続きしても｣



止まらない涙を隠すように腕で顔を覆って


私はそう答えた。


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