21.やきもち ページ21
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みっくんの唇が私のそれに吸いつき、ちゅっという音を立てて離れていった。離れがたくて「みっくん、もっと……」と両手を伸ばす。
「んだよー、甘えて。ほら掴まって」
言われるままに彼の首に両手をまわして抱き着いた。
「A、このままベッド行く?」
みっくんの声が鼓膜を震わせる。そんな甘い声で囁かれたら身体から力が抜けてしまう。
「だけど、お腹空いてない?」
「めっちゃ腹減ったけど、A食べるから」
そう言って、私の首筋に噛みつく真似をした。
「だっ、だめっ、私頑張って作ったんだよ!だから絶対食べて!」
可笑しそうに、んふふって笑うみっくん。
「じゃあ、甘えんぼうのAをキッチンまで連れてってやるよ」
そのまま子供を抱き上げるみたいにして私をキッチンに連れて行ってくれた。
「今日のおつまみ何?」
さっきから、傍にまとわりついて離れない子供みたい。
「豚の角煮と棒棒鶏サラダ。枝豆もあるよ。みっくんお肉食べたいかなって思って。だけど遅いから食べ過ぎないでね」
「豚の角煮とか、最高じゃん。ありがと」
肉を見て、めちゃくちゃ嬉しそうな顔になる。かわいすぎです、そのお顔。
みっくんは、鼻歌を歌いながら冷蔵庫からビールを出すと私にも渡してくれた。
「いただきます」
「うまっ!」
いつものように口いっぱいに頬張って「んーっ」て幸せそうな顔をしてくれた。
「みっくんの方が、料理は絶対美味しいもん。だから恥ずかしいな」
「俺は、Aの料理が好きなの」
私はビールを飲みながら、今日の出来事を話した。
「今日公園に行ったらね、藤ヶ谷さんの姪っ子ちゃんが来たの。すっごく可愛くて、私のこと綺麗だから好きだって言ってくれたんだよ!」
「正直な子供だな」
「本当は思ってないでしょ!」
「思ってんに決まってるだろ、だから毎日心配なんじゃん」
「え?」
みっくんの言葉に思わず赤面してしまう。
「A、顔真っ赤!ホントわかりやすいのなー」
そう言い可笑しそうに笑っている。
「またからかって!いいですよー、藤ヶ谷さんに純粋で可愛いって言われちゃったんだから!みっくんのこと羨ましいって言ってたよ!」
「そうなの?」
みっくんの表情が変わった。
「そーだよ!」
「ふーん、そりゃよかったな」
あれ?もしかしてヤキモチ焼いてくれている?
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siori(プロフ) - 美月さん» 美月さん、初めまして!何回も読み返して下さっているなんて感激ですっ(涙)ポインセチアは私の初作品なのですが、文章が酷くちょっと手直ししています。終わったものから必ず外しますので少々お待ちくださいっ。外したらお知らせがいくようにしておきますね! (2021年2月12日 9時) (レス) id: dd09f4ba27 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 初めまして。sioriさんの作品の大ファンです!!何度も読み返してキュンキュンしています(^^)中でもポインセチアの窓辺は、大好きな作品です!!パスが外れるのを楽しみにお待ちしております!! (2021年2月11日 8時) (レス) id: 0eb5a1c4e3 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - ななさん» ななさーん、そんなに読んでくださっているなんてっ(;´∀`)ありがとうございますっ。感激……ポインセチア5も、なるべく早くパスを外せるようにしますね!ありがとうございました(*^-^*) (2017年1月28日 8時) (レス) id: 6dbbe70c0b (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 先程、白万重の想い出を読み終え、あとはポインセチアの窓辺でsioriさんのお話制覇…読破?!と思っていたところで新作もありますし、続きを読めるのはもっとずっと先だと思っていたのですごく嬉しいです。じっくり読ませていただきます。ありがとうございました (2017年1月28日 0時) (レス) id: f978e26386 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - ななさん» ななさん、(*'ω'*)コメントありがとうございます!そしてお待たせいたしました。先ほどパスを外しました。5は、今編集中ですので、少々お待ちください。初の作品なので、文章がめちゃくちゃでお恥ずかしいですが、楽しんでいただけたら幸いです(*^-^*) (2017年1月26日 15時) (レス) id: 6dbbe70c0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:siori | 作成日時:2016年1月22日 17時