ＪＥＷＥＬ ３

熱血男、焼肉屋に行く 2 ページ17

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　めちゃめちゃわかりやすく動揺してし
まう私。あの日以来、私が北山さんに会
うのは始めてだったから。



「今日さ、ミツも誘ったんだよ。暇だっ
　たんだよね」

「ちげーわっ、ニカがしつけーからだろ」

「いいじゃん！経費で食えるんだから〜」


　ニカちゃんは北山さんに甘えたような
声を出すと、茉莉ちゃんに視線を移した。








「初めまして、吉川茉莉です」


　にっこりと笑う茉莉ちゃんと、わかり
やすく赤くなるニカちゃん。




「おい、茉莉ちゃんはダメだぞー、いつ
　も眉間に皺寄せてるめっちゃ怖い彼氏
　がいるぜ。キレるとマジこえーからや
　めとけ」





「俺は別にそんな目で見てないし！」

「ちょっと！渉はいつも眉間に皺なんて
　寄せてないから！」



「はいはい、そーっすか」



　空気を感じ取った北山さんがニヤリと
しながらニカちゃんをからかうと、ニカ
ちゃんは更に真っ赤になりながら怒りだ
し、茉莉ちゃんも北山さんを睨みつけ、
ほっぺをプクッと膨らませた。




　

　茉莉ちゃんは、自社のビールが置いて
あるかチェックをしていた。ビール会社
の人って、本当に自分の会社のビールし
か飲まないんだ……。

　それからニカちゃんと千ちゃんと茉莉
ちゃんはお互いに自己紹介をしあい、ノ
リのいい３人は早くも意気投合した感じ。






「茉莉ちゃんは、今日初めてホルモン食
　べるんだって」

「あ！じゃあ、ホルモンバージンじゃん」


なぜか千ちゃんが嬉しそう。


「今日はバージンを捨てる覚悟で来たか
　らお手柔らかに！」


　さすがビールメーカーの営業だな、下
ネタにもがっつりついて行かれそうな茉
莉ちゃんは、運ばれてきたビールをグビ
ッと飲むと、にっこり笑った。

茉莉ちゃんが下品で本当によかったよ。





「ねえミツ、ピストンて何？」

「恥ずいこと聞くなよ、アレに決まって
　んだろ？」



「えっ！じゃあやっぱり？」



いやいやいや、アレって(笑)

　ピストンでアレって、それ絶対に誤解
されるでしょ……




　名前に興味があるのか、メニューを見
ながら茉莉ちゃんが北山さんに聞くと、
意味ありげにニヤリと笑うえろ部長。も
うね焼肉部の部長から、えろ部長に降格
だから。


本当の意味でのアレは”ツル”という名前。







「えっ？ホントにアレなの？」



　下ネタが嫌いだったはずの千ちゃんが
なぜか食いついてきた。








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