赤Ｔ男VS焼肉ぼっち ページ19
・
インターフォンを鳴らすと暫くして、
男の人の声が聞こえた。
『はい』
「あの、隣に引っ越してきた者ですがご
挨拶したくて……」
『今行きます』
少ししてドアが開き、お互いに相手の
顔を見て思わず同時に声が出た。
「おわっ、えっ！？焼肉ぼっち！？」
「あぁーっ！赤Ｔ男っ！！」
うそ……
「……赤Ｔ男って、俺？」
”赤Ｔ男”は眉根を寄せて訝し気な表情
になる。一瞬ヤバいっと思ったけれどこ
の人だって今”焼肉ぼっち”って言ったよ
ね？ねっ？ねっ？
「あっ、あなただって私に変なあだ名つ
けてるじゃないですか！」
「あぁ？」
「だって今、”焼肉ぼっち”って言ったで
しょ？」
「あぁ言ったね、事実だろ」
はい、開き直りましたね。
「”赤Ｔ男”だって事実でしょ！」
私が言い返すと、彼は一瞬キョトンと
して私を見つめ、急にケラケラと笑い出
した。
「ふはは、あんたやっぱり変わってんね」
「お互い様です！」
当然今日は頭にタオルを巻いて、赤い
Ｔシャツを着てはいない。
さらふわの柔らかそうな髪、白いＴシ
ャツにカーキのハーフパンツを履いて楽
し気に笑う彼は、”赤Ｔ男”と同一人物と
はとても思えなかった。
「まあね、だけど……おひとり様が隣人
だとは驚いた」
目尻に小さい皺を寄せ、可笑しそうに
くっくっと笑ってる。
「私だって驚いたわよ」
「今日は眼鏡かけてねぇーの？」
そうだ、あの日私はオワッテル服装だ
ったっけ……その時の恰好を思いだした
ら、何だか急に恥ずかしくなってくる。
「もっ、元々目は悪くないの！」
「俺は眼鏡かけてる女も好きだぜ？まぁ
あれだな、変装用？今日はこの間の”焼
肉ぼっちちゃん”とは別人だな」
そう言いながら、失礼なこの人は私を
上から下までまじまじと見た。
あぁー！もうあの時の私をこの人の脳
内から消し去りたい！
「悪かったわねっ」
「で？あんたの名前は？」
まーた、あんたって言ったね。
「……佐倉 A」
「Aちゃんね、俺は北山。よろしく」
そう言うと私を覗き込むようにして見
てくるから、何となく恥ずかしくなり手
に持っていた紙袋を前に差し出した。
・
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siori(プロフ) - にかみつばさん» ニカちゃんを下品要因にしてごめんなさい(笑)ホルモンは私も詳しくないのですが、楽しんでもらえたらこれ程嬉しいことは無いです。にかみつばさんもこれを機に、ホルモンヌに！どうですか？なんて(笑) (2020年6月24日 7時) (
レス) id: b69aae1f51 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - こちらも読ませて頂きました。ホルモンに詳しくもなく興味もなかったので読むのを躊躇っていたのですが、読み始めると止まらない程面白かったです。下品な方でよかったには声をだして笑いました。続きが読めるのが楽しみです。 (2020年6月24日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
北山あかね(プロフ) - 凄く続きが気になります！実は密かにこのままみっくんと付き合って欲しいって思ってます笑続き楽しみにしてますね！ (2017年6月29日 23時) (レス) id: fdd9e4228f (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - あみさん» あみさん(*^^*)本当に鈍感なんですね、主ちゃん。あんなカッコいい頼りがいあるイケメンになびきそうになります、私なら！(;^ω^)エロ山くん、笑いました。 (2017年6月12日 20時) (レス) id: 34dcf9e021 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - ぽっぽさん» ぽっぽさん(*'ω'*)あんなに冷たい態度とられたんですもんね、しかもアンタ呼ばわりされて〜ショック！どんな顔で会えばいいのか。オロオロ。おっしゃるように、お酒で憂さ晴らしするのは作者と似ているかもしれません(;^ω^)分かっていただけてうれしいです。 (2017年6月12日 20時) (レス) id: 34dcf9e021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：siori
| 作成日時：2017年5月24日 18時
