36.外食 ページ36
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庭に面したダイニングで向かい合ってお昼ごはんに蕎麦をずるずる。
「北山さん、この納豆冷やし蕎麦めちゃくちゃ美味しいじゃないですか」
「でしょ？俺、納豆大好きだから夏はよく食うよ」
納豆大好きなんだ。
新しい発見。
「私も今度作ってみよう」
「桐谷さん、俺のことで上司から何か言われないの？いや……最近なーんも言ってこないから。前はあんなにしつこかったのに」
「え？」
いきなり訊かれてドキリとした。
「心配してくれてるんですか？」
「いや……そういうわけじゃない」
あー、そうですか。
このタイミングで担当が変わるなんて言えなくて、何となくお茶を濁してしまった。
「午後からもやりますか？」
「俺はやるけど……」
ちらっと私を見る。
やってほしいんですね、分かりますよ。
「私もやりますよ」
「ありがと」
北山さんは嬉しそうに笑ってくれた。
あ……その下唇少し噛んでニマッて笑う顔好きかも。今日はタオルを頭に巻いているからよく顔が見えた。
北山さんて本当に可愛い。年上の男の人に対して可愛いなんて変かもしれないけれど、屈託ない笑顔は少年みたいだ。
それから私たちは午後いっぱい作業をして終わったのは午後五時を過ぎていた。
「本当に今日は助かったよ桐谷さんありがとう」
「いいえ、お役に立てて良かったです。北山さん、良かったら夕飯一緒にどうですか？この前いただいた風花飲みません？」
もしかしたら、こうして一緒に過ごせるのも今日が最後かもしれない。そう思うと別れがたくてつい声をかけた。
「いいよ」
「夜ごはんどうします？疲れたからコンビニでお弁当でもいいですよ」
「どこか行く？」
「えっ？ジャージでですか？」
「桐谷さんて、俺がジャージしか持ってないとかマジで思ってんの？」
「はい。まさか持ってるんですか？」
「当たり前です」
「えーっ！」
「相っ変わらず失礼ですね」
「……すみません」
*
私と北山さんは、一時間後にマンションの下で待ち合わせをした。北山さんと外食なんて夢みたい。
もちろん一緒に外食をすることは嬉しいけれど、北山さんが外に出ようという気になってくれたことが何よりも嬉しかったんだ。
どうか、どうか夢でありませんように……
支度をして私が外に出ると、Tシャツにハーフパンツの北山さんがマンションの壁に寄りかかるようにして立っていた。
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siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさん、お返事遅れてごめんなさーい！また来てくださったなんて感激です！星も嬉しいです。また書道やってほしいですね！ (2021年3月3日 19時) (
レス) id: ad892650f9 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 久しぶりに書道家の北山さんに会いたくなって来ました。いいね☆していなかったみたいでごめんなさい！右☆をポチッとさせて頂きました！ (2021年3月1日 0時) (レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさーん！お待たせしました！パス付きの方は夜には外せると思います！遅くなってごめんなさい！ (2020年7月5日 16時) (レス) id: 05c0397959 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - ありがとうございます。明日明後日にはと仰っていたのでずっっと楽しみにしていました！これから読めるのが楽しみです。 (2020年6月5日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさん、お待たせしましたー！2のパスワードを外しましたのでお知らせします。大好きと言って下さり感無量です！涙 (2020年6月5日 1時) (レス) id: f587e16f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：siori
| 作成日時：2016年6月4日 13時
