甘い君

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女子の鬼の形相って想像以上に怖いな……
私明日からリンチライフ？
誰か私の無事を祈っていてくだs



治「おい、そこの4人組。
お前らやろうちのマネにちょっかい出しとる奴ら。」



『お、治くん？』



治「お前らが裏でどんな事しとるか知らへんけど、そのせいで
うちのマネが怪我してバレー部に迷惑かかってんねん。
邪魔すんねやったら、二度と見に来るな。」



治くんはこれ以上にないくらい死んだ冷めた目をして
ギャラリーで騒いでいた取り巻き4人組に怒っていた。
というか、私迷惑やったんか……いや、まあ怪我しとるし
迷惑っちゃ迷惑やな……でもちょっと傷つくな。
女子たちは、その他大勢の観覧者達の前で治くんに
叱られたせいか わなわなと震えて体育館を出ていった。



治「……何かイライラしたら腹減ったなー」



『え、二重人格か何かですか？』



治「？なあ椎名〜何か菓子持っとらへん？」



『飴ならあるけど……ﾊｲ……ありがとう(小声)』



治「なんのことか知らんけど、手痛いんなら頼り。
何のために男いっぱい居んねん」



治くんは、何事も無かったように振舞って
普段通りに接してくれた。
いつもの腹減ったマシーンの治くんとは違って
少し男らしかった治くんにドキッとした。
後々この件は北さんに色々聞かれ、"大変やったな"なんて
頭を撫でられた。
まあ、双子の片割れの侑くんに関しては治くんと
反対の言葉を投げかけられたので少しイラッときましたとさ！



『まあ、すべてはこの見た目よな。顔面も特別良いわけちゃうし
ましてや、体型なんか最悪やんラ・フランスやん自分……。』



角「ﾌｯ笑 ラ・フランス笑」



『何よ、だってそうじゃない。どうして神様はひとつでも
いいから万物を与えてくれなかったのかな〜』



角「椎名は卑下しすぎ……内面ブスになるよ」



『内面もブスだったら人類滅亡させちゃおうかなー』



角「それこそ迷惑だな。外見なんか一々気にしなくても、
内面好きになってくれるやつがきっとおる。」



『いつになることやら……。とりあえず痩せよ。』



角名くんはヤレヤレとでも言わんばかりの表情を浮かべ
コートに上がってブロック練習を再開した。
でも、ありがとう。
私も、私自身を好きになれるよう努力しないとね……
そろそろネガティブすぎて闇落ちしちゃいそうだもん。

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