転移したらスライムが国を治めていた件【転生したらスライムだった件】

法律違反のあれやこれ ページ10

……ああ、そうだ。



「サトくん、これからサトくんの部下さん達と会うんですよね？」
「ん？ああ、そうだな」
「じゃあえっと、二人にお願いなんですが……他の人の前ではセナと呼んでくれませんか…？」



怜栖は親から貰った大切な名前ですが、流石に初対面の方に名前を言うのは個人情報の観点から恐怖を覚えるんですよね…。
サトくんの部下なら、いい人だって分かってはいるんですけど。



「あー……まあ仕方ないな。分かった、他の奴らの前ではセナって呼ぶぞ」
「……了解した」



まあソウエイさんは少し不思議そうでしたが、頷いてくれて何よりです。



「じゃあソウエイ。他の幹部の奴らを呼んできてくれるか？」
「御意」



そう言うや否や影へと潜ったソウエイさん…………！？
影に潜る！？



「これが魔法って奴ですか……」
「どちらかというとこれはスキルだけどな」



異世界……奥が深い。
私の目の輝きようを見て苦笑いしていたサトくんだけど、ふと真剣な眼差しに変わり、私の方をじっと見つめる。



「……なあ、A」
「なんでしょう、サトくん」
「俺はさ、この世界で……たくさん人を殺した」



息を飲む。
サトくんが魔王になったというのは聞いた。そのために、人の魂を使ったということも。
だからこそ、あえてそこには触れていなかったのだ。……だってそれは、私たちの世界では、法に反することだから。

終わり ログインすれば
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