戦場の天使2 (ページ33)

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『…軍師。』

桓騎「お前は幼い頃から武功を挙げ続けている戦術家だろ？そういう奴が欲しかったんだよ。それに、将軍にまでなっちまったら真っ先に狙われるのは女のお前だ。女ってことも隠す気はなさそうだしな。俺の軍師になって大事に守られるってのも悪くはねえだろ。」

『…戦場に女だからとか、子どもだからとか関係ありますかね。女だから狙われる？だったら男にも負けないくらい強くなりますよ。とても貴重な誘いですが、丁重にお断りさせていただきます。』

桓騎「それは残念。…この戦、楽しみにしてるぜ。」

苑劉「あ、A！」

『…』

苑劉「A？桓騎将軍に何か言われたのか？」

『何も言われてないよ。ただ…私をバカにしていることだけはわかった。』

苑劉「!!」

苑劉〈Aは昔から温厚な優しい子だった。だが、ごく稀に静かに怒ることがある。それは背筋が凍るくらい冷たいオーラが出されてる。今までに見たことのないくらい怒っている。桓騎はAに何を言ったんだ。〉

『この戦に立つ権利は男も女も関係なく立てる場だよ。私たちが桓騎将軍に呼ばれた理由は、女の私がこの戦でそれだけできるかを自分の目で見たかっただけ。』

Aは少し寂しそうな顔をしていた。

苑劉〈Aは昔から性別のことをよく言われていた。ぶっちゃけ、父親である王騎将軍も心配はしていた。でもここまで来れたのもAの実力であって、女も男も関係ない。それはAが1番よくわかっている。だからこそ1番気にしているんだ。〉

黒桜「お頭、ずいぶんAはご立腹だったようだが何を言ったんだ？」

桓騎「ちょっとからかっただけだ。あんなので怒るなんてまだまだ子どもだな。w」

雷土「お頭、あまり新人をいじると蒙驁将軍が怒りますよ。」

桓騎「いじってねえよ。…さあ、この戦でA将軍はどう動くかが楽しみだな。」